AI投資プラットフォームActelligentが日本に進出
2018年に設立されたACTELLIGENT株式会社は、世界のファンド・マネジメント業界を民主化することを目指し、高度なAI技術を活用した投資プラットフォームを展開しています。シンガポールの金融管理局(MAS)からCapital Markets Licenceを取得し、今年5月には日本市場へ進出。組織再編を経て、日本法人がグローバル親会社としての役割を担うことになりました。これまでにイギリス、シンガポール、香港など各国政府からの支援を受けており、日本でも東京都の支援を得て事業を展開しています。
投資家をサポートするAIソリューション
Actelligentは、金融における判断を支えるため、投資の管理やデータ分析、市場理解を大幅に変革するAIを導入したサービスを提供しています。これにより、より多くの人々が投資の機会を手に入れられるようになることを目指しています。
一般的なヘッジファンドは高額な最低投資額を設定しているため、富裕層の限定された層にしかアクセスできなかったのですが、Actelligentは独自のフラッグシップファンドを通じて、より幅広い層に利用可能な投資機会を提供しています。また、顧客の好みやリスク許容度に応じたカスタマイズ可能なAI投資ポートフォリオを構築し、高所得者層だけでなく一般投資家にもマーケットインサイトやアナリティクスを役立てられるようにしています。
当社の目標は、資産運用業界を民主化しより多くの人々がAIを利用したインテリジェントな投資行動を取れるようにすることです。
日本市場での活動と資金調達
Actelligentの日本における活動は、2020年に東京都から「Invest Tokyo」プログラムの参加企業として選出されたことに始まります。しかし、COVID-19の影響で事業拡大が遅れたものの、2023年には再度、日本市場への本格的な展開を開始しました。東京都の支援や日本の金融機関との協力により、多くの有望なパートナーや投資家との関係構築が進んでおり、日本事業を強化するために本社を東京に移転しました。
さらに、Spiral Capitalから日本国内初のベンチャーキャピタルとして資金調達を実施しました。これはAI技術の活用が広がる中で、投資家の要望に応える製品やサービスを提供する強力な後ろ盾となります。
今後の展望とCEOのメッセージ
Actelligentの創業者かつCEOであるシャーメイン・ロウは、日本市場に参入する絶好のタイミングであると述べています。賃金や物価のインフレ、そしてコーポレートガバナンスの改革が進行中の日本は、投資を多様化させるチャンスに満ちています。NISA改革など政府の施策によって、国民全体が投資を生活の一部として捉える環境が整いつつあると考えられており、これがActelligentにとっての成長のチャンスとなります。
ロウは、イギリス政府や大学との共同研究を経て得た知識と経験を基に、AI技術を通じた資産運用をさらに進化させ、日本市場への更なる貢献を目指しています。AIによる透明性やポートフォリオの状況を確認できるオンラインポータルが開発されており、顧客が安心してサービスを利用できる環境が整いつつあります。彼は、日本の魅力的な企業との新たな出会いや発見を楽しみにしていると話しています。
企業概要
- - 会社名: ACTELLIGENT株式会社
- - 所在地: 東京都港区
- - 代表者: シャーメイン・ロウ
- - 公式ウェブサイト: Actelligent
今後の展開に目が離せないActelligentは、AIを中心に据えた投資の新しい形を模索し続けています。