オカムラと日立が物流効率化に向けた共創プロジェクト開始

近日、オカムラと日立製作所が、オフィス家具の配送業務における効率化を目指して共創プロジェクトを始めることが発表されました。この取り組みは、先進的なデジタル技術を活用し、特に「Hitachi Digital Solution for Logistics（HDSL）」を基盤に進められます。これによって、従来の手作業で行っていた配送業務の自動化が実現され、より効率的かつ持続可能な物流体制の構築が期待されています。

オカムラは、自社で製造したオフィス家具を全国の物流センターを通じて配送しており、近年の物流業界が直面する人手不足やコスト高騰の課題に対して、デジタル技術を駆使したアプローチが求められていました。特に、2024年からの厳格な労働時間規制に伴うドライバー不足の問題は深刻で、業界全体の効率化が求められています。

新たに開始する共創の中では、デジタル技術により、配送計画の立案からトラックへの積載方法、及び配送状況の管理に至るまでを自動化することを目指します。具体的には、日立のLumadaプラットフォームを用いた最適化サービスが導入され、配送計画はAIによって自動的に立案されると同時に、トラックへの積み込みも最適な方法で計算されます。この結果、従来の手作業での計画作成や積み込み作業が大幅に効率化され、運転時間の短縮やCO2排出量の削減にも寄与することが期待されます。

また、オカムラは2025年12月に横浜物流センターでHDSLの本格的稼働を開始し、将来的には全国の物流センターへの拡大を計画しています。これにより、全国規模での効率的な配送体制がリアルタイムで構築され、製品の納入スピード向上が見込まれています。

特に注目すべきは、配送車両の動態管理機能です。これにより、ドライバーの作業実績が正確に記録され、業務の透明性が確保されます。納品先での作業時間を把握することで、計画の精度が向上し、より効率的な配送ルートの選定につながるでしょう。

オカムラは、この取り組みを通じて物流業務の自動化・効率化を進め、社会課題の解決にも貢献することを目指しています。加えて、日立はHDSLを複数の業務に展開し、全体的な物流効率化や働き方の改善に寄与することを宣言しています。

このプロジェクトは、2025年3月に東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN 2025」でお披露目されます。同セミナーでは、オカムラと日立の協力による最新の物流システムが紹介され、多くのザ・アイデアが生まれることが期待されます。オカムラと日立の連携により、人が活き活きと働ける社会の実現に向けた新しい一歩が踏み出されます。

会社情報