新生堂薬局が生成AIを活用したデータ分析ソリューション「Urumo BI」を導入
新生堂薬局は、福岡市を拠点とするドラッグストアチェーンで、154店舗を展開している。「健康なくらしのお手伝い」をモットーに掲げ、顧客の健康生活をサポートしている。最近、同社は株式会社フェズと提携し、生成AIを活用したデータ分析ソリューション「Urumo BI」を導入した。この新しいシステムにより、バイヤー業務の効率化と商談の質向上を実現した。
背景と導入の目的
現代のビジネス環境では、データの活用がますます重要になっている。新生堂薬局も2015年頃から社内データを活用し、顧客に還元する方法を模索してきた。しかし、専門的な知識が必要なデータ分析にはハードルが高く、特にバイヤー業務においてはもっと効率的にデータを使いたいというニーズがあった。
このような背景から、2021年にフェズと業務提携し、DX(デジタルトランスフォーメーション)を進めることになった。そして「Urumo BI」の導入に至り、購買データ分析の新しいアプローチを模索することにした。
導入による効果
商談の質向上
「Urumo BI」の導入後、商談中にメーカーの提案資料を基にしたやり取りから、リアルタイムでデータを確認しながら商談を進めることが可能になった。メーカーもシステムを共有することで、売上拡大に向けた迅速で的確な意思決定がしやすくなった。これにより、商談の質が大幅に向上した。
業務の効率化
「Urumo BI」は、見たいデータにすぐにアクセスできるように工夫されており、「ドリルダウン」機能や「パターン登録」機能を活用することで、分析時間を大幅に短縮することができる。従来の2-3倍のスピードで同じデータ分析が可能になり、バイヤーの負担を軽減した。
データ分析の多角化
新しいシステムにより、売上、粗利、在庫などの主要指標を横断的に扱うことができ、多様な角度からのデータ分析が可能になった。「Urumo BI」はリアルタイムで生成AIを活用し、分析結果を要約したり、具体的なアクションを提案したりする機能を備えている。これにより、従来では難しかった個別のデータの分析も容易に行えるようになった。
ユーザーの声
「お取引先のメーカー様も導入することで、商談時に共通のデータを使えるようになり、正確な議論ができるようになりました」と商品部のバイヤーは述べている。また、店舗活性課の課長は「AI分析機能で迅速に必要な情報にアクセスできるようになり、非常に便利です」と語っている。
今後の展望
新生堂薬局は、「Urumo BI」をさらに多様な業務シーンで活用し、業務の効率化を進めていく方針だ。また、優れたテクノロジーと温かい顧客コミュニケーションを組み合わせることで、より良いサービスを提供することを目指している。
「Urumo BI」とは
「Urumo BI」は、生成AIを活用した購買データ分析の自動化を実現するソリューションであり、小売業界のデジタル化を支援する。多種多様な分析機能を持ち、専門的な知識がなくてもデータに基づく戦略ルールを策定可能なことが特徴だ。主な機能には、カスタム分析、AI分析、クラスター分析があり、多様なニーズに応えることができる。
新生堂薬局の取り組みは、小売業界においてデジタル化の一翼を担うものとして注目されており、今後の成果が期待される。