大阪市の134駅にBuddycom導入で何が変わる?
大阪市の交通網を支えるOsaka Metro全134駅で、最新のライブコミュニケーションプラットフォーム「Buddycom」が導入されました。これは、駅係員同士の情報連携をよりスムーズにし、特に混雑時や緊急時に迅速で的確な対応を可能にするものです。この導入は、2025年の大阪・関西万博に向けて、増える利用者数に対し、安全で安心な交通インフラを維持するための重要な一歩と言えるでしょう。
導入の背景と課題
Osaka Metroでは、導入前に駅係員が3つの端末を使い分けて業務に当たっていました。IP無線機、業務用携帯電話、タブレットと、これらの携行は体力的な負担だけでなく、操作性の低さや管理コストの課題を抱えていました。業務中の情報のやりとりは主に口頭で行われていたため、聞き逃しや再確認の手間が現場の大きな負担になっていました。このような課題を解消するために、Buddycomの導入が決定されました。
Buddycomの導入理由
Buddycomは、スマートフォン1台で完結し、音声・文字・映像・位置情報をリアルタイムで共有することができるプラットフォームです。Osaka MetroがBuddycomを導入した決め手はいくつかあります。まず、スマートフォン1台で全ての機能を網羅できる点です。加えて、音声ログや文字記録を残せるため、聞き逃しや伝達ミスを防ぐことが可能です。また、自社アプリとのAPI連携ができるため、現行の駅システムとも柔軟に統合できるメリットがあります。さらに、デジタル機器に不慣れな職員でも簡単に使える直感的なユーザーインターフェースも評価されています。
導入による効果
Buddycom導入後、駅係員の持ち物はスマートフォンに集約され、身体的・心理的な負担が大幅に軽減されました。音声通話の内容が自動的に文字として記録されるため、対応中に確認できなかった情報も後から容易に振り返ることが可能となり、報告や引き継ぎの精度が向上しました。このシステムにより、バリアフリー対応を求められる場面でも、迅速かつ丁寧なサポートが提供できるようになりました。特に、車いすや白杖を利用するお客様からの案内依頼や運行情報がリアルタイムで現場の駅係員に届く仕組みができています。
今後の展望
Osaka Metroでは、今後の人口減少に伴い駅係員の不足が懸念されています。このため、機械にできる業務は自動化し、人にしかできない仕事にリソースを集中させることを推進しています。Buddycomを活用して、現場で発生した情報が迅速かつ正確に伝わる環境を実現し、「場所にとらわれない」働き方を進め、駅運営の効率化を目指します。
Buddycomとは
Buddycomは、インターネット通信網を利用したライブコミュニケーションプラットフォームで、音声、テキスト、動画、位置情報を使った多目的なコミュニケーションが可能です。さまざまな業種で活用されており、特にフロントラインワーカーが笑顔で働ける環境作りをサポートすることをミッションとしています。株式会社サイエンスアーツは、このBuddycomの開発・販売を通して、明るい社会の実現を目指しています。
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