福岡での新しい取り組み「こども偏食医療ネットワーク」の誕生
2025年5月25日、福岡市にて新たに始動する「こども偏食医療ネットワーク」は、子どもの偏食や少食に悩む家庭を支えるための多職種連携による医療ネットワークです。このネットワークは、合同会社こども偏食少食ネットワーク協会が、福岡の大賀薬局とNPO法人はぐもぐと共に設立しました。
ネットワークの背景
こどもの偏食や少食は、多くの育児中の親の悩みの種であり、2015年の乳幼児栄養調査によれば、7割以上の養育者が何らかの困難を経験しています。SNSや育児書からの情報はあふれていますが、「どう相談すればよいかわからない」といった声が多く聞かれます。ここに、専門的な支援が不足している現状があります。
日本国内では、一部の地域を除いて、「子供の摂食障害」という医療的概念は広く認知されていません。そのため、特に成長が重要な密接な期間である離乳食期から2歳にかけての早期対応が求められています。
偏食医療ネットワークの具体的な特色
「こども偏食医療ネットワーク」は、いくつかの特徴を持っています。まず、福岡市の大賀薬局の店舗内に「こどもの偏食・少食相談コーナー」を設け、IFNetA認定資格を持つ管理栄養士が常駐します。このコーナーでは、親が気軽に相談できる環境が整っています。
相談が必要な場合には、近隣の医療機関ともスムーズに連携ができる体制を確立しており、小児科や小児歯科、特化した外来の紹介も行います。また、専門職として理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、助産師らが携わり、単に食べることだけではなく、子どもの発達全体を支える包括的な支援が行われます。
このネットワークは、一つの「こどもが食べてくれない」という悩みを持つ家庭のための重要な資源となるでしょう。相談内容に応じて、地域に見合った適切な対策と支援を受けられる環境が整っています。
イベント情報と今後の展望
この新パートナーシップを正式に紹介するイベント、「マタニティ&ファミリーフェスタHakataCCo2025」が2025年5月25日に福岡アイランドシティフォーラムで開催されます。このイベント内では、大賀薬局の栄養士ブースでこどもの偏食に関する相談会を設け、親子が気軽に会話できる空間を提供します。
今後も、この「こども偏食医療ネットワーク」は、地域の子どもと親に寄り添った活動を推進し、食事に関する悩みを軽減するための支援を続けていくことでしょう。自らの体験をもとに活動する各メンバーが相互に協力し合い、家庭の食卓をBrightに照らす期待が高まっています。
組織の背景
合同会社こども偏食少食ネットワーク協会
2023年に設立され、特に保育現場や教育機関との連携を目指す団体です。常に子どもや家庭を支えるパートナーとしての役割を果たしていくことを目指しています。
NPO法人はぐもぐ
特に子どもたちが食べないことに関しての支援を進めるNPO法人で、保護者の視点を大切にし、実際の製品開発にも取り組んでいます。
大賀薬局
地域の健康などをテーマに、福岡中心に数多くの店舗を展開する薬局で、医療と地域をつなげる重要な役割を担っています。
この新たなネットワークによって、少しでも多くの家庭が抱える悩みが軽減され、子どもたちが健やかに育つことを願っています。