データサイエンティスト調査
2025-12-09 14:03:23

データサイエンティストの認知拡大と生成AI利用の進展に関する調査結果

データサイエンティストの役割と生成AIの影響



一般社団法人データサイエンティスト協会が実施した調査によると、データサイエンティスト(DS)という職業の認知度は徐々に上昇しています。日本を含む、アメリカ、ドイツ、インド、中国の4カ国で行われたこの調査では、データサイエンティストに関する理解が深まっているものの、日本での認知度は依然として低い結果となりました。

認知度の変化



2022年時点で日本におけるデータサイエンティストの認知率は43%でしたが、2025年には49%に増加すると予測されています。これは、データサイエンス分野の資格や機関の存在感が徐々に広がっていることを反映しています。しかし、海外のビジネスパーソンから見ると、彼らの仕事は「高収入」「将来有望」「安定性がある」というポジティブなイメージをもたれており、日本ではこれらの認知が十分に進んでいないことが分かります。

生成AIの普及と印象の変化



生成AIの普及により、AIに対する不安感は薄れつつあります。調査の結果、日米ともにAIに対するネガティブな印象として「怖い」「不安」が減少していることが確認されました。一方でアメリカでは、「人間の仕事を奪う」という懸念が36%から49%に急増し、AIの進化に対する警戒感が強まっています。

業務利用の拡大と実感



日本において生成AIの業務利用は増加傾向にあり、2023年には利用者の20%が業務に取り入れていると回答、2025年には34%に達すると見込まれています。この調査では生成AIが就労者の日常業務にどのように影響を与え始めているかも示されています。実際に61%の就労者が業務が変化した、または変わる可能性があると実感しています。

特に自然言語処理技術が普及し、議事録作成やドキュメント要約、原稿作成などの業務に多くの企業が採用しているのが特徴です。これにより、従来の業務プロセスが大きく変わりつつあることが伺えます。

調査の目的と背景



データサイエンティスト協会の調査・研究委員会では、データ科学人材の需給バランスを改善するために、毎年、認知度や認識、活用実態を調査しています。2025年度には、中国を含む5カ国のデータサイエンティストに関する国際比較を行い、その社会的認知と生成AIの業務利用状況を調査しました。

今後の展望



調査を担当した田村初氏は、データサイエンティストという職業の認知度が着実に進んでいると述べつつも、海外と比較するとその理解度は依然として低いと指摘しています。また、生成AIのスピード感のある普及に対し、データサイエンティストの役割や業務の再評価が求められるようになってきています。AIの技術だけでなく、それを企業業務に繋げて具体的な価値を生み出す能力を持つ人材の育成が今後の大きな課題となるでしょう。

調査概要


対象:日本・アメリカ・ドイツ・インド・中国の在住就労者
方法:インターネット調査
期間:2025年8月28日~9月4日
有効回答数:日本2,000人、他各1,000人

今回の調査結果の詳細については、こちらをご覧ください。


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会社情報

会社名
一般社団法人データサイエンティスト協会
住所
東京都港区六本木1-4-5 16FWeWorkアークヒルズサウスタワー
電話番号

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