医療現場のデジタル化を加速する新サービス
株式会社picks designと医療ベンチャーのMilk.が共同で、小規模クリニック向けに新たなDX支援サービスを展開することを発表しました。名古屋に本社を置くpicks designは、スタートアップのデザイン支援やブランディングに特化した企業であり、シンプルで温かなデザインが特徴です。一方、Milk.は医療業界に特化したアプリ開発やマーケティング支援を行っており、医療現場のデジタル化に向けたノウハウを豊富に持っています。これにより、クリニックのデジタル化問題に対処することが期待されています。
小規模クリニックの抱えるDXの現状
現在、少子高齢化や新型コロナウイルスの影響で、医療業界は「慢性的な医師不足」や「残業の常態化」といった課題に直面しています。これを解消するために、電子カルテやオンライン診療の導入が求められていますが、小規模クリニックではDXの導入が遅れています。例えば、平成29年度の調査によると、400床以上の病院における電子カルテの導入率は85.4%である一方、200床未満のクリニックではわずか37%にとどまっています。このような状況の背景には、導入コストや現場のITリテラシー不足があると言われています。
新たなDX支援サービスの開発経緯
Milk.は、医療関係者との関係が強く、彼らの意見を取り入れることで小規模クリニックのDXが進まない原因を探りました。その結果、業務効率化だけでなく、クリニックのさまざまな課題に寄り添ったサービスを提供することが必要であると判断し、picks designとの共同事業を立ち上げました。この新しいサービスは、業務を効率化するだけでなく、クリニックのブランディング向上や集客支援にも寄与することを目指しています。
サービスの特徴
このDX支援サービスは、以下の3つのプランに分かれています。
1. 人材採用プラン
院内の雰囲気を伝える採用動画の制作や、Facebookを活用した採用広告が特徴です。また、リーフレットの制作やSNSアカウントの開設も可能で、クリニックのブランディングを強化します。
2. 集客支援プラン
このプランでは、院のブランドイメージを左右するロゴデザインの制作が核となります。さらに、MEO対策や広告の開設を通じて、集客効果を高める施策を選択できます。
3. 業務効率化プラン
クリニックの業務に適した問診アプリや顧客とのコミュニケーションを助けるLINE公式アカウントの設置が特色です。知識が少ない担当者でも簡単に依頼でき、マニュアルの提供により、開設後の運用サポートも行います。
今後の展望
本サービスは、医療関係者が医療行為に集中できる環境を作り出すことを目指しており、年内には10件以上の受注を目指しています。今後、ますます多様化する医療ニーズに応えるためのプラットフォームとしての役割を果たすことが期待されています。
会社概要
- - 会社名: 株式会社picks design
- - 設立: 2021年3月
- - 所在地: 愛知県名古屋市中村区平池町4-60-12 グローバルゲート11F
- - ウェブサイト: picks design
このように、picks designとMilk.が共同で立ち上げた新たなDX支援サービスは、医療現場のデジタル化を加速し、効率的で魅力的なクリニック運営をサポートしていくでしょう。今後の展開から目が離せません。