AIロボット開発のCloserが資金調達で成長を加速
日本のロボットスタートアップ、
株式会社Closerが、プレシリーズAラウンドにおいて4.2億円の資金調達を実施したと発表しました。この資金調達は、Angel Bridge株式会社をリード投資家とし、既存の投資家である株式会社ディープコアとの連携、さらに三井住友銀行からの融資を組み合わせて行われたものです。
自動化ニーズの高まりと市場の背景
近年、製造業や物流業界、特に食品、化粧品、医薬品の分野においては、労働力不足が深刻化しています。この状況下で、自動化への需要が急増していることは間違いありません。とはいえ、従来のロボットシステムには導入コストの高さや設定の難しさなどの課題が多く、中小企業から大企業まで、柔軟な自動化が求められる現場では、そのハードルが依然として高いのが現実です。
Closerは、この課題の解消を目指し、ロボット技術の社会実装を進めています。具体的には、大手食品グループや化粧品、医薬品メーカーといった企業へ向けたロボットの導入を拡大し、業界の生産性向上に貢献しています。
Closerの提供するソリューション
Closerが開発するソフトウェアやロボットは、高度なアーム制御や3DビジョンAIを搭載しており、その利用は非常に簡単です。「フィジカルAI」とも呼ばれ、誰でも手軽に操作できる点が特長です。具体的な製品では、小型協働パレタイズロボットの
「Palletizy」や小袋移載ロボットの
「PickPacker」を提供しています。これらの製品は、特に現場のニーズに応えられるよう設計されており、多品種生産にも対応可能です。
今後の事業の展開と資金の使途
今回の資金調達で得た資金は、開発、製造、営業、およびアフターサポート体制の強化に使用される予定です。これにより、より多くの現場にロボット技術を導入し、事業基盤の強化とサービスの拡大を図るとしています。
また、全方位での採用強化にも取り組んでおり、多様なバックグラウンドを持つメンバーと共に、ロボットの社会実装に挑む仲間を募集中です。具体的な募集ポジションには、開発部門マネージャー候補やロボットソフトウェアエンジニアなど、多岐に渡る職種が揃っています。これにより、社内の活性化と技術革新を器用に進めるための基盤を整えていきたいとしています。
経営者のコメント
Closerの代表取締役である樋口翔太氏は、創業以来、一貫して「ロボティクス技術を社会に生かす」というビジョンで事業を推進してきたと言います。「現場は思いもよらないほどの人手不足に直面し、生産維持も困難になっています。現場の要望はそれぞれ違うため、汎用的で使いやすいロボットの開発には多くの工夫が必要です。私たちは、その課題に応じて実用的なロボットを提供しています」と語ります。今後も現場目線での柔軟な自動化を進め、共に社会実装に挑む仲間を募集する意欲を示しました。
会社概要
株式会社Closerは、2021年に設立され、つくば市に拠点を構えています。社会におけるロボットの役割を再考し、労働力不足を解消するための新しい技術を提供し続けます。公式サイトもご覧いただき、最新の採用情報やプロジェクトの進捗をご確認いただけます。
- - 会社名:株式会社Closer
- - 所在地:茨城県つくば市天王台一丁目1番地1産学リエゾン共同研究センター棟202
- - 代表者:代表取締役 樋口翔太
- - 設立:2021年11月29日
- - 事業内容:AI・ロボティクス製品の開発・販売
- - 資本金:230,000,050円
- - URL:Closer公式サイト