空き家対策モデル事業、Rebaseとラボたまが協力
日本では、人口減少や高齢化が進む中、空き家の数が増加しています。現在、全国の空き家は約900万戸に達し、住宅全体の13.8%を占め、過去最高の数値です。特に、賃貸や売却用ではない空き家が増加し、地域住民にとっては防災や衛生面での問題も生じています。
このような状況に対処するため、株式会社Rebaseと地域デザインラボさいたま(ラボたま)が連携を開始し、具体的な空き家管理手法を構築することになりました。この取り組みは、国土交通省が実施する「空き家対策モデル事業」にも採択されており、今後の地域活性化に期待が寄せられています。
空き家の現状
日本の空き家は、1993年頃からその数が増え続け、30年で約2倍の増加を記録しています。2023年時点で「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」は385万戸に達し、頻繁に変化する社会情勢の中で住宅の活用が急務となっています。特に、新たに相続された空き家などは住む人が見つからず、そのまま放置されるケースも多いのが実情です。
連携の内容
Rebaseとラボたまは、埼玉県の坂戸市と所沢市において、空き家の状態を調査し、その利活用に向けたモデルを構築することを目指しています。これを実現するため、二つの企業は、人気のあるレンタルスペースマッチングプラットフォーム「instabase」を駆使し、周辺地域の空き家を積極的に活用する計画です。
加えて、地域の団地や共同住宅との協力により、利用されていない集会所などをレンタルスペースとして開放し、地域住民の交流促進にも力を入れます。これにより、新しいコミュニティの形成を促し、地域活性化を推進することを目指しています。
国土交通省の支援
このプロジェクトは、国土交通省の「空き家対策モデル事業」としても注目されており、地域課題の解決に向けたクリエイティブな取り組みが支援を受けることが確認されています。取り組みから得た知見は、他地域への展開も視野に入れられており、全国的な空き家問題の解決へとつながる可能性があります。
まとめ
Rebaseとラボたまの連携は、増え続ける空き家を利活用する新たな試みであり、地域のコミュニティを活性化させる一助となることでしょう。今後の動向を注視しつつ、地域の持続可能な発展に向けた取り組みに期待が寄せられています。空き家の問題は単なる住宅問題にとどまらず、地域全体の生活環境にも大きな影響を与えます。地域住民が集まることで、さらなるコミュニティの形成が進むことを願っています。