Logomixが28億円の資金調達を実施
株式会社Logomix(東京都文京区)は、28億円の資金調達を発表しました。この資金は主に、細胞機能エンジニアリング技術を活用したバイオ製品の商業化を加速するために用いられます。特に米国市場において、細胞治療や再生医療分野での拡大を目指しています。
資金調達の背景
今回の資金調達には、既存の投資家に加え、数多くの新規投資家が参加しました。具体的には、Angel BridgeやJAFCO、東大IPC、米国のSand Hill Angelsなどが存在します。また、助成金の支援も受けることが決定しており、2024年と2025年にはNEDOおよびJSTの事業に採択される予定です。これにより、Logomixは資金面での強化を図ると同時に、将来的な成長を見越した戦略的施策を実施します。
米国市場での成長戦略
ログミックスは、米国のSomite Therapeutics Inc.との提携を発表しました。このパートナーシップにより、AI技術を活用して治療の成功率を向上させることを目指します。また、MITのRon Weiss教授との共同研究も始まっており、こちらでは再生医療や次世代細胞治療について探求が行われています。
これらの取り組みは、Logomixが開発したGeno-Writing™ Platformが先端の細胞治療において強力な基盤となることを示唆しています。このプラットフォームによって、AIと再生医療が見事に融合し、米国における新たな創薬パイプラインの開発が進展するでしょう。
リーダーシップの強化
Logomixは、米国のがん免疫治療の分野で著名なRamy Ibrahim博士と、Parker Institute for Cancer Immunotherapyの元最高医学責任者を招聘しました。また、ElevateBioの元研究開発社長Mitchell Finer博士も科学顧問に加わり、研究の質を引き上げています。こうした専門家たちの知見と経験が、Logomixの技術革新に大きく寄与することが期待されています。
持続可能な未来を目指して
Logomixは、「Maximize the potential of cells by our cellular system engineering」を企業のミッションに掲げています。従来のゲノム編集技術に比べ、より広範囲にわたってゲノム全体を改変できるGeno-Writing™を利用し、新たな治療薬や持続可能なバイオ燃料の開発に注力しています。これにより、日本の産業競争力を強化し、イノベーションの創出に貢献する意向を示しています。
投資家からの期待
各投資家からは、Logomixの大規模ゲノム構築技術への期待が語られています。JAFCOの小林さんは、世界的に競争力のある技術を持つLogomixが、社会に持続可能な影響をもたらすを信じて支援する姿勢を強調しました。Angel Bridgeの河西さんも同様に、Logomixの成長を今後も手助けするとコメントしています。
これからの展望
2023年には約5億円の調達を成功させ、Logomixはさらなる研究開発を加速させています。また、国際的なチームと共に酵母染色体合成の成功や、幹細胞治療の応用に関する発表などを実施し、新たなビジネスチャンスの創出を図っています。
Logomixの成長は、自社のプラットフォームを通じて細胞エンジニアリングの革新を推進し、バイオエコノミーの発展に寄与することで、産業全体に新たな可能性をもたらすことに寄与するでしょう。