小児がん治療に新たな取り組み
2023年6月3日、東京都立小児総合医療センターと認定NPO法人シャイン・オン・キッズが、動物介在療法の向上を目的とした連携協定を締結しました。この協定は、入院中の小児がんや重い病気と闘う子どもたちの生活の質を高めるために大きな一歩となります。
ホスピタル・ファシリティドッグ®とは
「ホスピタル・ファシリティドッグ®」は、医療現場で特別な役割を果たす犬たちです。これらの犬は、認定NPO法人シャイン・オン・キッズが運営するプログラムの一環として、慎重にトレーニングを受けています。看護師などのハンドラーと共に活動し、子どもたちの心に寄り添い、治療にポジティブな影響を与えることを目指しています。これまでに、シャイン・オン・キッズのファシリティドッグは、400人以上の子どもたちやその家族に関わり、医療スタッフとしての役割を果たしてきました。
連携の具体的内容
この協力関係の下では、次のような取り組みがなされる予定です。
1.
療養生活の支援:ファシリティドッグとハンドラーが子どもたちの入院中の生活をサポート。
2.
トレーニング支援:ファシリティドッグとそのハンドラーに対するトレーニングの実施。
3.
活動の啓発:ファシリティドッグの活動を広めるための取り組み。
4.
研究活動:臨床研究や学会発表を通じて成果を共有。
この取り組みの背景には、同センターが小児のQOL向上に力を入れていることが挙げられます。治療だけでなく、心のケアにも注力し、チーム医療を重視する姿勢が、ファシリティドッグの意義を深めています。
クラウドファンディングによる支援
2025年には、同センター初のクラウドファンディングも実施される予定です。このプロジェクトは、ファシリティドッグの活動が「からだ病棟」だけでなく「こころ病棟」にも広がることを目的としており、多くの支援者から既に目標を超える応援が寄せられています。
未来への期待
今回の連携協定は、シャイン・オン・キッズと東京都立小児総合医療センターの理念が一致した証でもあります。これにより、患者やその家族、医療に携わる全ての人々に対して、より良い環境を整え、ファシリティドッグの新たな導入が全国に広がることが期待されます。
動物介在療法の効果が科学的に理解され、広く認知されることで、今後も多くの子どもたちに寄り添った支援が行われることを願っています。この取り組みが子どもたちに笑顔をもたらし、彼らの回復を助けることができるでしょう。
結論
小児がんや重い病気と闘う子どもたちへの支援は、これからの医療においても重要です。その中で、ホスピタル・ファシリティドッグの活動は、ますます貴重な存在となるでしょう。シャイン・オン・キッズと東京都立小児総合医療センターが手を携え、未来の子どもたちのためのケア環境を築き上げていく姿勢に期待が寄せられます。