物価高騰と品不足の現状を解明する
2023年10月15日、出版社ナツメ社から発行される新刊『家計と世界情勢の関係がまるわかり!暮らしと物価の地政学』は、日本と世界の物価高騰・品不足の原因を掘り下げた一冊です。著者は、難解な経済や地政学に興味を持つ読者に対して、分かりやすい言葉で解説を行っています。
物資の輸入に依存する日本
日本は多くの重要な物資を輸入に依存しており、特にエネルギーや食料はその典型です。この本では、エネルギー、食料そして産業資源の安定供給が日本の家計においていかに重要かを説明します。国際関係、国内事情、さらには気候変動の影響が、どのように私たちの暮らしに結びついているのかを解説します。
統計データで見る現状
各物資についての生産・輸出・輸入の統計データを用いながら、世界の現状を整理しています。アメリカが石油の生産で世界一を誇る一方で、日本は中東からの原油に依存しているという矛盾した状況は、読者に強い印象を残します。
日本の国内事情の深掘り
日本国内の生産や流通の現状も詳しく取り上げています。例えば、2040年に向けての自給率向上の目標が設定されている小麦は、現在排出される全量の約80%を輸入に頼る状態です。このような現状が、どのように物価に影響を与えているのかも説明されています。
トウモロコシの価格高騰の理由
最近の物価上昇の一因となっているトウモロコシについて、著者は様々な要因を挙げます。2022年から2023年にかけての価格上涨の背景には、アメリカの気象異常や中国での需要増加などの複数の要因が絡んでいます。これらの問題を図解と共に明示し、読者が一読で理解できるよう工夫しています。
学びの多い目次構成
本書の目次には、世界経済や国際貿易の成り立ち、食料資源、鉱物資源、さらには人とお金の関係に至るまで、広範なトピックが用意されています。21の重要な物資を通じて、読者は国際貿易や世界経済について基礎から学ぶことができるでしょう。
監修者陣の実力
本書の総監修には、日本エネルギー経済研究所の小山堅氏が名を連ね、農林水産政策研究所の古橋元氏や桜美林大学の山田周平氏など、専門家による精緻な解説が保証されています。それぞれの専門分野からの知見が本書をより一層信頼できる内容にしています。
発売情報
『家計と世界情勢の関係がまるわかり!暮らしと物価の地政学』は、ナツメ社から定価1,760円で発売予定です。224ページに及ぶ内容は全てカラー仕様となっており、視覚的にも楽しめる仕上がりです。
物価高騰や品不足の原因を知り、私たちの生活にどのように影響を与えているのかを理解するための必携の一冊と言えるでしょう。興味のある方はぜひ手に取ってみてください。