環境への新たな視点をもたらす『ゴミうんち』の魅力
2024年9月、グラフィック社から新刊『ゴミうんち:循環する文明のための未来思考』が登場します。この書籍は、自然界において"ゴミ"や"うんち"というものが存在しないという視点から、環境や社会のあり方を問い直す内容となっています。
著者は竹村眞一氏。彼は京都芸術大学の教授であり、人類学的な観点から地球環境に関する研究や啓発活動を行ってきた専門家です。彼の考えによれば、排出された物を循環させる自然の仕組みや、そこに寄与する人類の社会・文化、さらに最新技術を通して、私たちの認識を更新する必要があるとのことです。
書籍の内容と構成
本書は、以下のような内容で構成されています。
Part 1: 地球のPoopLoop
小さな生物たちが大きな地球の循環をどのように支えているのかを探ります。これにより、私たちの生活の根底にある地球の循環システムを理解することができます。
Part 2: この美しい循環PoopLoopはどうやって出来た?
自然のサイクルがどのように形成されてきたのか、その進化の過程に触れることができます。
Part 3: ゴミうんちから見た日本の歴史と文化
ゴミやうんちという視点から、日本の歴史や民族文化について考察します。
Part 4: ゴミうんちと人類
人類の活動が環境に与える影響について、深く掘り下げます。
Part 5: 地球の循環OSのアップデート
持続可能な未来をつくるための方法論を提案し、循環型社会に向けた新たな更新の必要性を論じます。
書籍の価値と今後の展望
本書は単なる環境問題の解説書にとどまらず、私たちが直面している社会課題に対して、新たな視点を提供してくれます。特に、本書をもとにした21_21 DESIGN SIGHTでの企画展「ゴミうんち展」は、2024年9月27日から2025年2月16日まで開催される予定で、より多くの人々がこの重要なテーマに触れる機会を提供します。
著者の竹村氏は、過去に環境教育デジタル地球儀「触れる地球/SPHERE」の開発に携わり、その取り組みが多くの賞を受賞している実績を持っています。また、彼は国連アドバイザーとしても活動しており、専門的な知見をもとにより実践的な知識を本書に織り交ぜています。
さらに、アートディレクターである佐藤卓氏が手掛けたビジュアルデザインも、本書の魅力を引き立てています。彼は多くの商業デザインを手がけており、その洗練されたビジュアル表現が読者の興味を引くでしょう。
このように、書籍『ゴミうんち』は環境問題に対する新たなアプローチを提供することで、私たちの視点を広げ、持続可能な未来への一歩を促す作品となっています。これからの社会を考えるうえで非常に重要な一冊です。是非、多くの人々に手に取ってもらいたいと思います。