新たな価値創造に挑む若者たち、100BANCHのGARAGE Program第96期が始動

100年先の豊かさを探求する若者たちの挑戦

「100年先の世界を豊かにするための実験区」を掲げる「100BANCH」で、若い世代のリーダーたちが集結し、未来を創造するための新たなステージが開かれています。2025年7月、GARAGE Programの第96期により、3つの革新的なプロジェクトが入居しました。本プログラムは、未来を見据える35歳未満の若者に対して、活動の場と専門的なサポートを提供し、社会実験を行うためのアクセラレーションの機会を提供します。

採択された3つのプロジェクト

この度選ばれたプロジェクトは以下の通りです。

yomiyomi

最初のプロジェクト「yomiyomi」は、思い出を持つことの意味を再定義し、記憶を物に宿す社会を目指しています。これまでの思い出をただの記録として扱うのではなく、日常生活の中に思い出を呼び起こすアイテムとして実現するため、ICチップを内蔵した「思い出召喚ステッカー」を開発しました。このステッカーはスマートフォンをかざすことで、1秒で思い出をよみがえらせる優れものです。法人向けから始まったこの製品は、今後一般消費者向けにも展開され、アートやプロダクトを通じて新しい記憶の形を提案していく予定です。

TOM JAPAN

次にご紹介するのは「TOM JAPAN」。このプロジェクトは、障害のある人々の視点を持つ「Need-Knower」がチームを構成し、様々な専門家と共に快適な社会を目指す支援機器を共創する活動です。障害当事者の声に耳を傾け、エンジニアや作業療法士、デザイナーと協力しながら、Makeathonやワークショップを通じてプロトタイプを開発します。この取り組みにより、「今ここに必要な」支援機器の創出を目指し、技術と当事者の声を融合させた新しい道を切り開いていきます。

your book

最後は「your book」というプロジェクトです。この活動の中心となるのは、障害や病気を抱えるきょうだいの気持ちを理解し、その思いを家族に伝えるための個別の本を作成することです。この「その子だけの本」は、きょうだい児自身の感情や経験を形にし、親との絆を深めることを目指します。この試みを通じて、親ときょうだい児の間に新たなコミュニケーションが生まれる機会を創出します。

未来をつくる場所、100BANCH

「100BANCH」とは、パナソニックの創業100周年を記念して設立された、常識を超えた新しい価値を見出すための拠点です。成立以来、若者たちが自由に実験し、交流できる環境を提供してきました。これまでに1142件の応募の中から367プロジェクトが選ばれ、さらなる支援を受けています。この場所で、多くの可能性が芽生え、未来を担うリーダーたちが新しい挑戦を生み出すことを期待しています。