タンス通貨の実態
2012-04-23 11:00:02
海外旅行の現地通貨放置が引き起こす無駄遣い最大1兆円の実態
海外旅行での現金管理の現実とは
昨今、円高やLCCの登場により、外国旅行が身近なものになりつつあります。しかし、そこで問題となるのが現地通貨の扱いです。最近株式会社トラベルジャーナルが行った調査によると、海外旅行に行った日本人が余らせた現地通貨が約1兆3,252億円にも上ることが明らかになりました。この金額は、国内の銀行の休眠口座から生じる882億円に比べても圧倒的に多いのです。
使い切れない現地通貨
調査によると、旅行者が平均で71,940円を両替したにもかかわらず、3割弱の人しかその金額を使い切れなかったといいます。57%以上の人が、使い切れなかった外貨を自宅で保管していることが分かりました。これらの外貨は、いわゆる“タンス通貨”として眠り続けているのです。このような無駄な現金の流れは、旅行計画が上手くいっていない証拠と言えるでしょう。
仮に日本全体で考えると、ざっと1兆円以上の現地通貨が家に眠っている計算になります。これは計画的な旅行を心がける一方で、無駄遣いを防ぐためにも非常に大きな問題です。
現金の持ち歩きによるリスク
さらに、海外での現金に関するトラブルも避けがたい現実です。調査によれば、旅行中に現金を盗まれたり紛失した経験のある人は6.5%で、平均的な被害額は65,734円とのこと。中には10万円以上の被害に遭った人も12%いました。このような結果は、他国に比べて現金を多く持ち歩く傾向がある日本人特有の文化が影響しているのでしょう。
不安感の大きさ
また、調査では海外旅行に対する不安感が浮き彫りになっています。「犯罪に巻き込まれないか」「お金や貴重品が盗まれないか」「病気にならないか」といった不安要素に悩まされている人が、多く存在します。不安を抱えながらの旅行では、本来の楽しみが半減してしまうことでしょう。
両替の難しさと対策
調査では、両替時にレートが理解できない、チップの額がわからないといった声も多数聞かれました。約4割の人が「両替のレートが高いか安いか分からない」と回答し、現地通貨の扱いに困っている現実が明らかとなりました。
このような問題を解決するためには、事前に情報を集めておくことが重要です。また、可能であればクレジットカードを使ってなるべく現金を持たないようにすることで、無駄な両替を避けることができるでしょう。
LCC利用による新しい旅行スタイル
同時に、LCC(格安航空会社)の利用意向も高まっており、約7割の人が「安価な運賃ならLCCを利用したい」と考えています。お得な運賃で旅行する機会が増えた結果、旅慣れた日本人が見直すべきは、現金の管理だけでなく、費用全般の見直しです。
次回はいかに賢く旅行を?
国内外での旅をもっと快適に過ごすためには、現金の使い方に気を配り、余分な現金を持ち歩かないことが基本です。計画的な旅行を進め、無駄を省き、貴重な体験を得られる素晴らしい旅を楽しみましょう。
会社情報
- 会社名
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株式会社トラベルジャーナル
- 住所
- 東京都千代田区五番町12番地 五番町Kビル4F
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03-3360-2331