脱炭素の新たな挑戦
2025-05-14 10:33:08

月島食品工業、e-dashを活用した脱炭素の新たな一歩を踏み出す

月島食品工業、脱炭素への挑戦



本格的な取り組みのスタート



月島食品工業株式会社は、業務用マーガリンやホイップクリームなどを手がける食品メーカーです。近年、環境問題に対する企業の責任が問われる中、同社も脱炭素への取り組みを強化する姿勢を見せています。特に注目されるのは、「e-dash」というCO2排出量可視化・削減サービスプラットフォームを導入したことです。

「e-dash」を提供するのは、東京都港区に本社を構えるe-dash株式会社です。このプラットフォームは、企業がことなる排出量を算定し、可視化することで、より効率的な削減活動をサポートします。月島食品工業は、このサービスを活用することで、サプライチェーン全体のCO2排出量を見える化する取り組みを本格化させています。

導入背景と経緯



東京都が制定した「東京都地球温暖化対策計画書制度」により、月島食品工業の東京工場にはCO2排出量の削減義務が課されました。これを契機に、同社は省エネの実施に向けた具体的な施策を進めてきました。ボイラーの燃料転換などを実施し、結果的に東京都から二度も表彰されています。

しかし、最近の動きでは、脱炭素の必要性が自社内の業務にとどまらず、サプライチェーン全体にまで広がっています。このことから、同社はScope 3(他社のCO2排出量の算定および削減)にも取り組む決断を下しました。

専門家と連携した取り組み



Scope 3の算定は非常に複雑で、高度な専門性が要求されます。月島食品工業は、専門家の支援が必要だと判断しました。この過程で、e-dash株式会社の優れたコストパフォーマンスや、親会社である三井物産との長年の信頼関係が重要な要素として挙げられ、最終的に「e-dash」が導入されました。

導入後の成果



「e-dash」の導入により、月島食品工業はScope 1、2、3の算定を効率化することができました。具体的には、初年度のScope 3の算定にはコンサルティングサービスも利用し、自社だけでは気付けなかった誤りを発見したり、Scope 3に関する理解を深めたりしました。これによって、今後の取り組みの基盤が整いました。

残された課題



とはいえ、同社の課題は依然として厳しいです。全CO2排出量の約96%を占めるScope 3の削減が求められており、特に原材料の調達や輸送に関する排出が大きな割合を占めています。しかし、カカオやパーム油といった主要原材料は海外から輸入に依存しており、自社単独での削減には限界があるのが実情です。

フードロス削減への取り組み



そのため、月島食品工業はフードロスの削減をまず強化しています。食品廃棄物を減らすことで、CO2排出量だけでなく、必要のない仕入れや輸送、処分にかかる排出量も減少させることができます。これは持続可能な活動を進める上で非常に重要な取り組みです。

今後の展望



現在、月島食品工業は未上場企業であるため、Scope 3の情報開示が義務付けられていません。しかし、同社は早期対応が企業の信頼性向上や新たな取引機会の創出に繋がるとみており、今後も脱炭素の活動を積極的に推進していく方針です。

e-dashとは



「e-dash」は、三井物産が発信するCO2排出量削減を支援するサービスプラットフォームです。エネルギーの請求書をアップロードするだけで、自動的にCO2排出量を算定する仕組みを持っており、企業が手間なくデータを蓄積できるように工夫されています。サプライチェーンの排出量も簡単に算出・可視化でき、さらに三井物産のネットワークを活用して様々な施策の実行を後押しします。

このように、月島食品工業は「e-dash」を通じて脱炭素への挑戦を続けており、今後の展望にも大きな期待が寄せられています。


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会社情報

会社名
e-dash株式会社
住所
東京都港区赤坂4-8-18 赤坂JEBL 6階
電話番号

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