2025年の12月2日、さいたま市で「さいたま市版SOIP」の中間発表が行われ、女性が直面する社会課題に焦点を当てた2件の共創プランが正式に採択されました。株式会社ザスモールシングスとさいたま市、さらに一般社団法人さいたまスポーツコミッションとの協力により、新たなビジネスの創出を目指しています。
この取り組みは、利害関係者が集まり、スポーツを通じて地域の課題を解決するためのプラットフォームを築くことを目的としています。参加するアスリートたちは、自らの意見を元に新たな価値を創出し、課題解決に向けた具体的なアプローチを模索しています。
今回採択された共創プランの一つは、マラソン選手の尾池望さんと体操選手の村上茉愛さんが関与する『OPTプロダクトキット』に基づく生理セミナーパッケージの開発です。このプロジェクトは、女性が抱える生理に関する悩みや症状について皆が気軽に話せる環境を作ることを目指しています。尾池さんは、オンラインでの意見交換や対面でのディスカッションを通じて、自身の知らなかった競技や状況を学び、プロジェクトの意義を深く感じています。また、村上さんもこの取り組みに関与し、一人でも多くの人に必要なサポートが提供できるよう願っています。
もう一つのプロジェクトは、バレーボール選手の大山加奈さんとフリースタイルスキー選手の小野塚彩那さんによるスポーツダーツを基にしたコミュニティ形成です。大山さんは、ダーツを通じて母親達の責任を軽減し、地域全体で子どもを育てる環境を促進したいと考えています。小野塚さんも、自身の経験をシェアすることで、地域における子育ての重要性を広めています。
これらの共創プランは、SNSなどを通じた広報活動と、ダーツを使ったイベントなどを通じて、より多くの人々にアプローチし、新たなコミュニティを作り上げる計画です。
採択されたプランは、これからフルプロトタイピングに入る予定で、各メンバーが具体的な事業モデルを実証していく過程で、顧客ニーズや収益モデルの検証が進められます。今後1月下旬にはオープンセッションが予定され、より広い範囲の関係者が集い、発表された内容についての意見交換が行われるでしょう。
2026年3月24日には、成果報告会が実施され、事業化及び社会実装の計画について詳しい報告がされる予定です。これをもって、社会課題解決に向けたプロジェクトが本格的に展開されることになります。
そもそも『さいたま市版SOIP』は、スポーツ庁が推進するオープンイノベーションのプラットフォームで、さまざまな分野の垣根を越えた連携を通じて、新しいサービスの創出を aimとしています。これにより、地域社会のニーズに応じたビジネスを展開することが期待されています。今後の進展に大いに注目が集まるでしょう。