ロシア木材工場の挑戦
2021-11-26 13:45:11
ロシア沿海地方で始まった木材加工工場の新たな挑戦とは
ロシア沿海地方での木材加工工場の開設に向けた取り組み
飯田グループホールディングスがロシアの沿海地方で新たに木材加工工場を稼働させました。この工場は、日本から近接する極東ロシアの豊富な森林資源を活用したもので、2014年に設立された現地法人「ファーストウッド・プリモリエ」を通じて展開されています。
歴史的な背景
このプロジェクトは、飯田グループが2016年にシベリア鉄道の引き込み線を持つ港湾企業SLTの99.9%の株式を取得したことで始まりました。工場は2019年から建設に着手し、2021年8月には完成し、その後試験稼働を開始しました。
ここで注目すべきは、日本企業が単独出資でロシアに木材加工工場を持つのは極めて稀な事例であることです。ロシアの中でも、中露国境付近という立地は、物流拠点としての役割も果たす可能性があり、地政学的に非常に重要な意味を持ちます。
政府の政策との連携
特にロシアでは、2022年から「原木の輸出禁止令」が施行されており、木材の加工事業は政府の政策とも密接に関わっています。このSLTの工場建設は、そうした政策の一環として位置付けられており、沿海地方の産業育成にも寄与するものと考えられています。
環境への貢献
環境経営の観点においても、この工場は特筆すべき存在です。SLT工場で加工された木材製品は、国土交通省の「住宅性能表示制度」において8項目の最高等級を取得しており、長期的な炭素固定化に貢献しています。これは、持続可能な社会の実現に向けた重要な一歩です。
未来を見据えた取り組み
飯田グループは、このプロジェクトを通じて「幸せに暮らせる住環境の創造」を目指しています。今後も、サステナビリティ経営を具現化し、豊かで持続可能な社会の実現に向けて積極的に貢献していく考えです。
工場の設立はただのビジネス目的に留まらず、地域経済や環境保護、地球規模の気候変動対策とも密接に結びついています。このような取り組みが、今後の新たなモデルケースとして注目されることを期待しています。
企業概要
飯田グループホールディングス株式会社は、2013年に設立され、東京都武蔵野市を本社に構える企業です。戸建分譲やマンション分譲、請負工事等多岐にわたる事業を展開し、従業員数は10,134名に上ります。持続可能な経営を追求し続ける同社の活動から目が離せません。
会社情報
- 会社名
-
飯田グループホールディングス株式会社
- 住所
- 東京都武蔵野市西久保1-2-11
- 電話番号
-
0422-60-8888