PVC DESIGN AWARD 2017が東京国際フォーラムで開催
11月16日、東京国際フォーラムにて、塩ビ素材をテーマにしたデザインコンテスト「PVC DESIGN AWARD 2017」の表彰式が盛大に行われました。このイベントは、PVC(ポリ塩化ビニル)の持つ特性を最大限に活かした新たなデザインの可能性を引き出すことを目的としています。
このコンテストは今回で7回目を迎え、「未来を拓くPVC-機能と美の創造-」をテーマに、国内外から175点の「デザイン提案」と95点の「製品応募」が寄せられました。そして、受賞者には準大賞(1点:50万円)、優秀賞(3点:各10万円)、入賞(5点:各2万円)が贈られました。
準大賞受賞作品とその特徴
今回の準大賞を受賞したのは、室伏翼さんによる作品「Ripplate」です。この作品は、ソフトPVCの中に保冷ゲルを封入したお皿で、アウトドア特有の使い方に工夫がされています。フルーツや野菜を置く皿としての利用に加え、冷凍しておくことで保冷剤としても機能します。室伏さんは、デザインにおいて使う人の利便性を意識し、特に断面形状や光沢感にこだわりを持ったそうです。今後はこのアイデアをもとに、日常の小物にも展開したいとの意向を示しました。
優秀賞を受賞した3作品
1.
ワカサギマット(梶本博司さん) からは、冬の風物詩であるワカサギ釣りをテーマにした、PVC特殊シートを使用したマットが提案され、美しさと機能性を両立させています。
2.
PLASTIC PLANE(鈴木拓郎さん) は、オブジェでありつつも飛行機としての機能を重視した作品で、子供から大人まで楽しめるデザインが光ります。
3.
scramble(濵﨑飛優さん) の作品は、壊すことで生まれる新たな美しさをテーマに、質感や色を感じさせる独創的なデザインが評価されました。
今後の展示会について
受賞作品の展示会も予定されており、大阪と名古屋でその成果を直接見ることができます。展示期間は以下の通りです:
- - 大阪: 1月23日(火)12:00~17:00、24日(水)10:00~16:00(メルカート会館)
- - 名古屋: 1月26日(金)10:00~18:00、27日(土)10:00~16:00(ナディアパークコード)
この展示を通じて、さらに多くの人々にPVC素材の可能性を知ってもらうことが期待されています。
実行委員会・来賓の言葉
実行委員長の角倉護氏は、「アワードが産業の活性化に貢献している」と述べ、参加者の作品に感謝の意を表しました。また、経済産業省の湯本啓市課長は、塩ビ素材の可能性を追求し続ける重要性を強調し、今後の発展に期待を寄せました。
デザイン振興会の大井篤理事長は、デザインが解決に導く重要性について言及し、国内外のデザイナーとの切磋琢磨が期待されていると締め括りました。デザインの力がもたらす未来に、大いに期待がかかる回となりました。