慶應義塾大学と企業法務革新基盤が法曹養成の新時代へ
2021年1月15日、東京都千代田区の企業法務革新基盤株式会社が、慶應義塾大学大学院法務研究科との間で基本覚書を締結したことを発表しました。この取り組みは、法曹人材の養成と法学知識を持つ専門家の職域を広げることを目的としています。
この覚書によれば、企業法務部門や弁護士事務所で活躍できる「真のグローバル法曹人」を育成するための協力関係を構築します。今の時代には、企業の国際化によって新たな法的ニーズが生まれ、それに応じた法曹人の育成が求められています。このため、本研究科と企業法務革新基盤は、相互に連携しながら法学知識を応用した教育プログラムやイベントを企画していく方針です。
覚書の主なポイント
今回の基本覚書には以下のような内容が含まれています。
- - グローバル化に対応できる企業法務弁護士の育成
- - 法律事務所と企業法務部門の共同プロジェクトやイベントの実施
- - 企業法務関連の講義や演習の拡充
- - 外国法取扱業務の実態に関するリサーチ
- - 外国弁護士の実態と就業機会の創出に関する調査
これにより、法曹養成における理論と実務が融合し、法学知識を持つ専門家が新しい職域に挑戦できるような環境が整うことを目指しています。
慶應義塾大学法務研究科の役割
慶應義塾大学大学院法務研究科は2004年に設立され、以来多くの法曹人材を輩出してきました。この研究科は、2017年からは英語での法学専門教育を行い、国際的に活躍する人材の教育にも注力しています。このような取り組みを通じ、法曹人を育成するとともに、現代の法的な要求に応えることに努めています。
委員長である北居功教授は、「本研究科は多様な法的ニーズに応える人材を育成し、企業法務革新基盤株式会社様との提携により新たな方向性を持った法曹教育を推進します」とコメントしました。
企業法務革新基盤について
企業法務革新基盤株式会社は2018年設立で、東京都千代田区に本社を置き、リーガル領域に特化した人材紹介や組織コンサルティングを手がける企業です。特に法律事務所や企業法務部門の支援を通じて、法曹人材の需要に応えるワンストップサービスを提供しています。
最近では、2020年に丸ビルへ本社移転し、さらなる事業発展を目指しています。この企業の存在は、法曹人材不足が危惧される現代において特に重要な役割を果たすと考えられます。
最後に
この基本覚書によって、企業法務革新基盤と慶應義塾大学が連携して法曹人材を育成し、専門知識を持つ人々の職域を拡大することが期待されます。この取り組みが法律業界に与える影響は大きく、今後の進展が注目されます。