家庭から世界の課題に挑む新しい試み
2025年8月、拓殖大学を中心に株式会社RC(買いクル)と株式会社浜屋が連携し、使用済みダンボールを活用したプロジェクトがスタートします。そのスローガンは「ダンボールで地球を救う」。この取り組みは、学生、大学、企業、リユース事業者が手を組み、日常にある資源を通じて、日本と世界が抱える社会課題を解決することを目指しています。
プロジェクトの重要な柱
このプロジェクトは、以下の3つの取り組みを柱としています。
1. ### 使用済みダンボールの買い取り
家庭内で使われずに眠っているダンボールを「価値ある資源」として認識し、買取を行います。日本では段ボールの回収率は95%を誇りますが、再利用率は約66%に留まっています。このプロジェクトでは、未使用の古紙を活用し、「使い捨てない」生活を実現することを目指します。
2. ### 寄付先不明の解消
使用済みダンボールを利用した寄付の仕組みを開発し、提携企業が寄付品の仕分け、再生、海外輸出を行います。調査によれば、日本人の約74%が「寄付したことがない」と答えており、その主な理由は「寄付先が分からない」ということです。本プロジェクトはこの障壁を取り除き、個人レベルでの国際貢献を促進します。
3. ### 寄付専用ダンボールの設置
一般家庭に寄付用のダンボールを配布し、「不要になったらこの箱に入れる」だけで寄付できる仕組みを構築します。多くの家庭ではリユース・寄付する方法が分からず、そのまま処分してしまう現実があります。この仕組みにより、家庭内でリユース文化を根付かせることが期待されます。
解決すべき世界の課題
このプロジェクトは、以下のSDGs(持続可能な開発目標)にも貢献します。
「まだ使えるモノを次に活かす」循環型消費を推進します。
ダンボールの廃棄によるCO₂排出を削減し、焼却・埋立依存からの転換を図ります。
大学、学生、企業、自治体が連携し、社会に新たな価値を提供する仕組みを共創します。
プロジェクトにおける各社の役割
拓殖大学の奥田ゼミの学生は、社会課題調査とプロジェクト企画を担います。また、株式会社RCが買取キャンペーンを運営し、寄付専用ダンボールを設置することで、家庭内での寄付文化を定着させます。株式会社浜屋は、集荷されたダンボールの寄付先国への輸出を行います。この連携は、学生の成長、新たな社会貢献の形を生み出すための貴重な機会です。
具体的な実施計画
プロジェクトは2025年9月15日から2026年3月31日まで実施され、不要なダンボールを一枚10円で買い取り、寄付専用ダンボールとして再利用します。これにより、家庭内での物の循環が進みます。拓殖大学の学生の意気込みも高く、社会での実践を通じて、彼らの学びが実を結ぶことが期待されています。
このプロジェクトを通じて、家庭から世界の課題に立ち向かう新しいライフスタイルを提案し、私たち一人ひとりが持続可能な未来の実現に貢献できることを願っています。