株式会社ペイロールとQueryPie、AIセキュリティで連携
大手企業向けの給与計算サービスを提供している株式会社ペイロールは、アメリカ・カリフォルニア州に本社を置くQueryPie, Inc.と技術提携を結びました。また、QueryPieの日本法人であるQueryPie Japan合同会社とも連携し、AIとセキュリティ分野での協力を強化していくことが発表されました。
この提携の背景には、AIを活用した給与計算ソリューションの開発があります。ペイロールはこの分野において、QueryPieが持つ高度なセキュリティ技術、アクセス制御、データガバナンス機能を活用し、より安全で信頼性の高いAIサービスを迅速に市場に投入することを目指しています。
提携の目的と目指す成果
本提携によって、ペイロールはさまざまな具体的な成果を目指しています。以下はその主な目標です。
- - セキュアな生成AI、モデル・コネクテッド・プロトコル(MCP)、AIエージェントサービスの開発
- - HR BPaaSの初期導入プロセスのAI化による効率化
- - AIによる給与計算結果の自動検証と精度向上
- - 就業時間のAIエージェント化
- - サービス全体のAIによる付加価値の最大化
さらに、ペイロールのタレントマネジメントシステム「カオナビ」との協業においても、MCPを活用したAIによるデータ連携を開始しており、この提携はそれらの新しい取り組みをさらに強化するものです。
QueryPieの支援内容
QueryPieは、ペイロールに対して以下の支援を行います。
- - セキュリティソリューションおよび関連ナレッジの提供
- - 最新のAIインテグレーション技術に関する知見の共有
- - 専門人材の派遣を含む構築・運用支援体制の提供
このような支援により、ペイロールは安全性を確保しながらAIを活用した新たなサービスを展開できるようになります。
今後の展望と代表者のコメント
提携に対する期待感は高く、ペイロールの湯浅哲哉社長は次のように述べています。「日本の給与計算業務には複雑な要件が求められるが、当社の豊富な業務ノウハウをAIによって高めることを楽しみにしています。アウトソーシングとAIという二つの要素が協力し、テクノロジー分野に革新をもたらすことで、企業の成長を支える基盤を作りたい」と語りました。
一方、QueryPieのBrant Hwang CEOも「ペイロール社との連携を光栄に思います。私たちのプラットフォームと彼らの知見が融合することで、新たな価値を生み出せると確信しています」と述べています。また、QueryPie Japanの有延敬三代表も「ペイロール社のAI戦略において、セキュリティやガバナンスの強化を支援できることを嬉しく思います。この提携を通じて、日本市場でのAIとガバナンスの実装モデルを共に築いていきたい」とコメントしました。
企業概要
株式会社ペイロール
1989年に設立され、主に大手企業向けの給与計算業務のBPOを提供。現在、260社112万人の給与計算業務を受託しています。汎用型給与計算サービス「HR BPaaS」は、クラウド人事給与ソフトと給与計算BPOの統合による高い柔軟性と拡張性を持っています。
QueryPie
2016年に米国シリコンバレーで創業され、データセキュリティソリューションを提供。AIセキュリティ自動化プラットフォーム「QueryPie AI Hub」を発売し、セキュリティとガバナンスを新型デジタルスタンダードとして確立しつつ、急速に事業を拡大しています。
今後、ペイロールとQueryPieの提携がどのようなイノベーションをもたらすのか、今後の展開に大いに期待が寄せられています。