弁護士ドットコムが新たな一歩を踏み出す
弁護士ドットコム株式会社(学ぶ、支援する、解決するを通じて法律問題にアプローチ)が、法的トラブルに対する不安を解消する「リーガルファイナンス」事業へ本格的に参入します。この動きには、法的支援のインフラを構築することで、司法へのアクセスをより身近にするという目的があります。具体的には、弁護士保険を展開する『ミカタ少額短期保険株式会社』と、訴訟ファイナンスを行う『株式会社日本リーガルネットワーク』の2社がグループに加わり、国内市場におけるリーガルファイナンス推進の基盤を作ります。
法律の経済的壁を乗り越える
この新たなビジネスモデルの参入背景には、日本における司法アクセスの困難さがあります。「二割司法」とも称されるように、法的トラブルを抱える人々の中で実際に弁護士に相談する割合はわずか20%に留まっています。一番の障害は「費用面での不安」であり、実に34.7%の人が経済的な理由でさまざまな相談を断念しています。これは、司法へのアクセスが経済状況に依存してしまうことを意味します。そこで、弁護士ドットコムは「リーガルファイナンス事業」を立ち上げ、法的権利行使を経済的に支える仕組みを整えようとしています。
欧州から学ぶリーガルファイナンスの概念
海外では、法的トラブルに備える弁護士保険が広く普及しています。特に欧州では、毎年110億ユーロ(約1.8兆円)の市場規模を誇ります。この成功例を日本でも実現し、誰もが経済状況に関わらず法的権利を行使できる環境を提供することが目標です。これまでは主に低所得層向けの公的扶助に依存していましたが、今後は民間の力を活用して包括的なリーガルファイナンスの提供が求められます。
トータルサポート体制の確立
『ミカタ少額短期保険株式会社』と『株式会社日本リーガルネットワーク』の参加により、弁護士ドットコムは法的トラブルの「予防」から、「弁護士の検索」、そして「弁護士費用のサポート」に至るまでの一連のフローをサポートする総合的なシステムを構築しました。弁護士を探すだけではなく、費用の負担を軽減するファイナンス機能も提供することで、相談者への寄り添い方が大きく変わります。
弁護士保険と訴訟ファイナンスの役割
弁護士保険は、月数千円の保険料で将来のトラブル発生時の相談料や弁護士費用を支援します。
訴訟ファイナンスは、発生後のトラブルに関する弁護士費用についての資金提供を行います。これにより、経済的リスクを回避でき、正当な権利を行使することが可能となります。
司法を当たり前に利用できる社会を目指して
弁護士ドットコムが推し進めるリーガルファイナンス事業は、単にサービスを拡充するのではなく、司法アクセスそのものを変革しようとしています。個人だけでなく、中小企業にとっても、法的リスクを軽減する選択肢を提案し続け、新しい司法インフラを確立することで、誰もが専門家のサポートを受けやすい環境を整えます。
今後の未来に向けて、経済的理由で権利行使を諦めることのない社会の実現に向けて、弁護士ドットコムの取り組みに期待が寄せられます。