デジタル学生証の国内標準化に向けた挑戦
フェリカネットワークス株式会社は、国立情報学研究所(NII)との協力のもと、国際標準技術「mdoc」を採用したデジタル学生証の国内標準化を目指す技術実証実験を実施することを発表しました。このプロジェクトは、2025年1月から3月の期間に、多数の大学の協力を得ながら実施される予定です。
mdoc技術とは
「mdoc」は、運転免許証をスマートフォンに格納するための国際標準的な技術方式で、ISO/IEC18013-5として国際的にも認知されています。北米や豪州、欧州ではすでに導入が進んでおり、今後日本国内でもマイナンバーカードの機能をスマートフォンに搭載する際の方式として採用される見込みです。この技術には、対面だけでなくインターネットを通じた情報提示が可能であり、情報が正当な利用者からのものであるかどうかの確認ができる特性があります。
学術認証フェデレーションとその役割
また、フェリカネットワークスは「学術認証フェデレーション」の仕様に基づいて、スマートフォンにデジタル学生証を発行するためのシステムを提供します。この連合体は、大学・学術機関、出版社などによって構成されており、相互に信頼し合うことで、学術eリソースの利用を円滑にすることを目指しています。
実証実験の重要性
この実証実験を通じて得られた知見は、2025年春以降にNIIや参加大学から公開される予定です。デジタル学生証が共通化されたプロファイルに基づいて実現されることにより、学生の学内外での活動の質や幅を広げ、安全性と共に利便性も大幅に向上するでしょう。また、大学間の連携や地域との連携、企業との協力など、社会的な要請の満たすことにもつながると期待されています。
国内高等教育への貢献
フェリカネットワークスは、モバイルFeliCaプラットフォームから得た経験を生かし、技術の領域にとどまらず、運用ルールの整備や国内の教育基盤を向上させるために、さまざまな関係者と協力していく方針です。このような取り組みを通じて、未来の教育環境をさらに良いものにしていく姿勢が感じられます。
最先端の技術がもたらすデジタル学生証によって、今後の学生生活が一層豊かになることでしょう。