日本のオープンイノベーションが生み出した新たなアート体験
近年、日本の産業界ではオープンイノベーションの必要性が高まっており、その一環として新たな動きが始まっています。一般社団法人 研究営業アライアンスは、様々な業界の技術と研究をつなげるプラットフォームとして注目されています。ここでは、同法人が実現した初の「Good R&D マッチング」による、TOPPAN株式会社とカシオ計算機株式会社の技術連携について紹介します。
技術連携の背景
今回のマッチングは、研究営業を通じて企業間の垣根を超える取り組みの一例です。双方が持つ特有の技術の競演が、革新的なソリューションを生み出しました。TOPPANは自社の最新技術であるインテリアディスプレイ「ダブルビュー®・ヴィジョン」を、カシオ計算機はその感性をアートに表現する技術「Music Tapestry」を持ち寄りました。これらの技術が融合し、埼玉県川口市に位置する分譲マンション「ルネ川口ユトリエ」の共用部に導入されることになりました。
実現された新たなアート体験
この技術連携により、居住者は日常空間で新しいアート体験を実現しました。TOPPANの「ダブルビュー®・ヴィジョン」は、木目や石目の化粧シートを使い、普段は上質なインテリアとして空間と融合し、映像が表示される瞬間には鮮やかな映像が現れるユニークなディスプレイです。
一方、カシオの「Music Tapestry」は、ピアノ等の演奏をリアルタイムで可視化するという新しい音楽体験を提供します。この技術は単なる音楽のビジュアライザーではなく、演奏者の演技の微細な違いを感知し、聴衆にその瞬間の特別なアートを提供します。
導入されたシステムでは、この2つの技術が融合することで、分譲マンションの共用部において、居住者の日常を彩る情緒的で華やかな空間が実現されています。
両社のコメント
TOPPANの担当者は、「ダブルビュー®・ヴィジョン」の映像技術と「Music Tapestry」の組み合わせにより、居住者に新しい体験を提供できることを嬉しく思っていると述べました。カシオ計算機のコメントでは、「ストリートピアノやコンサートで利用される歌の楽しみ方をさらに広げるきっかけとなることを期待しています」と語りました。
今後の展望
この取り組みは、業界の異なる企業が持つ技術を結びつけ、新しい価値を生み出すモデルとして注目されています。「Good R&D マッチング」を通じて、研究営業実践の重要性を再認識し、社会における研究の実装と事業化を進めることが目指されています。このように、日本の産業界における新たな活力源となることが期待されます。
会社概要
一般社団法人 研究営業アライアンスは、オープンイノベーションを推進し、大手企業36社が参加するネットワークです。研究の成果を社会に実装し、企業間のアライアンスを通じて日本の産業競争力を強化することがその使命です。代表の夏目哲氏は、国際的に認められる研究営業の名付け親として知られています。彼と共同代表の西野成昭氏は、幅広い分野での研究経験と技術経営の専門家であり、これからの日本のオープンイノベーションの一翼を担っています。