2025年のZ世代キャリア白書が示す就職活動の新常識とは
株式会社SAMURAIマーケティングが管理する「Z世代キャリア白書2025」は、16歳から27歳の1,085名を対象に行った独自調査をもとに、新しい就職観が浮き彫りになりました。Z世代が就職を「ゴール」ではなく「スタート地点の選択」と捉え直していることが示されています。
調査背景:自己理解がカギ
近年、若年層の離職率は高まり、特に大学卒業後3年以内の離職率は34.9%に達しています。このような流れを受けて、退職代行サービスを利用するZ世代も増加傾向にあります。調査によれば、最近の転職者の中で16.6%が同サービスを利用したことがあるとのこと。
こうした現状を踏まえ、株式会社SAMURAIマーケティングは、Z世代の働き方に対する価値観や自己理解行動、離職傾向、就職観の変化を探ることを目的に調査を実施しました。就職活動における自己分析の重要性が再認識されています。
調査概要
- - 調査名:Z世代キャリアに関する意識調査2025
- - 実施期間:2025年5月1日〜5月31日
- - 調査方法:インターネット調査
- - 対象:全国のZ世代(16〜27歳)男女
- - 有効回答数:1,085件
- - 実施主体:株式会社SAMURAIマーケティング
主な調査結果
仕事選びの重視ポイント
特に目を引くのは、仕事選びで最も重視される項目です。
1位:「人間関係・職場の雰囲気」46.2%
2位:「自分に合っているかどうか」30.1%
3位:「給与・待遇」21.4%
ここから、従来のような企業の安定性や職種の将来性が重視されていないことが伺えます。感覚的なフィット感が重視される傾向が強まってきています。
自己分析の実施状況
調査では、68.5%のZ世代が何らかの形で自己分析の経験があると回答しました。自己分析は、就職活動や副業選択の前段階として重要な役割を果たしています。
使用した自己理解ツールとしては、16タイプ性格診断(MBTIなど)が64.2%で最多、次いで動物占いが37.9%と続きます。SNSを通じた自己分析の事例が増加しており、これが就活の入口になっていることも興味深いです。
今後の展開
株式会社SAMURAIマーケティングは、今後「転職.com」というキャリア提案メディアを構築予定で、2025年夏以降にリリースすることを目指しています。また、行動に応じた非金銭型インセンティブ「ZENT」の拡大も視野に入れています。
代表のコメント
代表取締役の竹原甲斐斗氏は、Z世代のキャリア観について語ります。「“その働き方が自分に合ってなかっただけかもしれない”という言葉を多くのZ世代と共有しています。今は選択肢が豊富になった一方で、自分に合った働き方を見極めるプロセスが必要です。この白書は、その選択の迷いをデータと声の両面から明らかにしたもので、キャリアを自分で切り拓いていくための第一歩となることを願っています。」
会社概要
Z世代が抱えるキャリアに関する迷いや感情を、データと実体験をもとに分析したこの白書は、若者たちの未来に大きな影響を与えるかもしれません。彼らが自分自身をより深く理解し、自分に合った未来へ進める手助けとなることを期待しています。