ITエンジニア採用の現状と外部人材の活用実態
近年、IT業界ではエンジニアの採用が非常に困難な状況が続いています。これは業界全体の人材不足によるものであり、多くの企業が頭を悩ませています。株式会社ラクスパートナーズが実施した「ITエンジニアの外部人材活用の実態」に関する調査では、外部人材の活用が広がっていることが明らかになりました。
調査の概要
本調査は自社開発企業やSIerに在籍しているITエンジニアの採用担当者を対象に行われ、約400名の回答が得られました。その結果、外部人材の活用に関して、97.7%の企業が今後も活用を続ける方針であることが示されました。具体的には、約60%の担当者がSE層での外部人材の活用を行っており、月額単価の目安は60~90万円未満が主流となっています。
実務未経験者の採用について
この調査の中で特に注目されたのが、実務未経験のITエンジニアを採用している企業が約半数に達している点です。実務未経験者を採用する理由としては、「コミュニケーション力や意欲などソフト面が重要」だとした回答が最も多く、次いで「知識があれば問題ない」という意見が挙げられました。これは、技術力だけでなく、チーム内でのコミュニケーションや協力が成功に不可欠であることを示唆しています。
外部人材の重要性
調査では、外部人材を活用する理由として「人材不足の解消」が54.4%の回答を得ています。ITエンジニアのユニークなスキルやノウハウを持つ外部人材が、社内の採用活動の難航を助ける重要な資源となっていることが分かります。特に、正社員が抜けた場合には外部人材がすぐに対応できるため、業務が滞る心配がなく、安心感をもたらすとの声も多く寄せられました。
年代別の外部人材活用状況
調査結果では、外部人材の活用が特に30代に集中していることが明らかになりました。20代や40代のエンジニアも積極的に活用されており、多様な経験とスキルセットを持った人材の確保が進められています。特に若手のフレッシュな視点や技術に対する意欲が期待されています。
結論
今回の調査から、実務未経験者であっても、人材不足が続く中での外部人材の活用が非常に効果的であることが証明されました。ソフトスキルの高い20代のエンジニアを積極的に採用することで、企業はエンジニア不足を克服し、採用後のミスマッチを減少させることができるでしょう。今後も外部人材の活用がIT業界の鍵となることでしょう。