ケロリン発売100周年を迎えて
内外薬品株式会社が製造・販売する解熱鎮痛薬「ケロリン」は、1932年に誕生し、2023年に100周年を迎えました。この記念すべき年に向け、同社は次の100年に向けた一歩として、大衆文化研究に特化したレーベル「ケロリンBOOKS」を創刊することを発表しました。
大衆文化との深い関わり
「ケロリン」は長年にわたり、家庭薬として多くの人々に親しまれるだけでなく、大正モダニズムの象徴としても重要な役割を果たしてきました。特にそのパッケージデザインやCMでは、当時の流行を反映し、時代を超えて多くの人に愛されてきました。また、同社が2025年に発行した『ケロリン百年物語』では、音楽史、映画史、広告史、庶民文化史など、多角的な視点から「ケロリン」の歴史を掘り下げました。
ケロリンBOOKSの設立意図
「ケロリンBOOKS」は、今後の大衆文化研究の推進を目的としています。大衆文化は歴史の中で常に存在し続けてきましたが、その価値が認められなければ、記録も記憶も失われる運命にあります。そのため、本レーベルでは大衆文化の重要性を再認識し、次世代にその足跡を残すことを目指します。
刊行予定作品
2026年度からは年2~3冊のペースで刊行される予定で、第一弾として、
- - 佐野史郎氏の『佐野史郎自伝』、
- - 江守徹氏の『江守徹戯曲集』、
- - 鴨下信一氏の『テレビ日記ホームドラマの系譜』。 これらはすべて仮題ですが、各分野の第一人者が執筆に関わり、読みごたえのある内容が期待されます。また、2027年度以降には、古川綾子氏の『ミヤコ蝶々評伝』や後藤隆基氏の『新派とは何か』なども予定されています。
未来へ向けて
「ケロリンBOOKS」は、従来の学術的な視点だけでなく、一般向けの読み物や、これまで注目されてこなかったジャンルの書籍を積極的に企画していく方針です。在野の好事家が多くの情報を提供してきた中で、「偏愛」に満ちた企画を大切にした体制が整えられています。
今後も、ケロリンの精神を引き継ぎつつ、時代の流れを映し出す大衆文化の研究と普及活動を進めていきます。これにより、ケロリンが次の百年も多くの人々に愛される存在であり続けることを目指しています。興味深い作品や研究が新たに発表されることで、さらなる文化の理解が促進されることに期待が寄せられています。