2025年3月、日本アニメフィルム文化連盟(NAFCA)が主催したアニメーター体験会が、城内実クールジャパン担当大臣の執務室で行われました。この体験は、アニメーション制作の現場をより多くの人に理解してもらうことを目的にしています。大臣にはNAFCAが行ったアンケート調査やアニメータースキル検定に関する情報を通じて、アニメ業界についての理解を深めてもらってきました。
体験会では、NAFCAのオリジナルキャラクター「影マル」の原画トレスを行い、大臣も参加しました。大臣は体験後に「なぞるだけに見えますが、とても難しい技術であることを実感しました」とコメントし、絵を描く技術の難しさを感じたようです。彼はさらに、「練習して線にニュアンスを乗せる必要があることがわかった」と語り、技術の習得に相当な努力が必要であることを強調しました。また、ピアノやスポーツの技術と同様に、地道な訓練が求められるとの感想も述べています。
この体験が新たなアニメータースキル検定の開催に繋がることが期待されています。2024年11月には「原画トレス」や「中割り」の技術を測るアニメータースキル検定が行われ、2025年6月21日には第2回の検定が予定されています。受検申し込みの締め切りは5月12日で、ゲスト参加や参加者のスキル向上の後押しを目的とした取組みです。アニメ業界の発展を目指し、さまざまな政策提言やロビー活動を通じて進められるこの活動は、今後も注目が集まるでしょう。
現在、NAFCAはアニメーター体験を進めており、その様子は公式サイトで映像としても紹介されています。また、彼らの活動は製作側とクリエイター側の意見を両方取り入れ、アニメ業界が直面するさまざまな課題に取り組んでいます。
NAFCAの設立は2023年4月で、アニメのプロデューサーや監督、声優など、業界の多様な専門家が集まっています。NAFCAは「アニメに未来があることを信じたい」というスローガンのもと、業界全体の発展を目指し積極的に活動しています。
その活動の一環として、アニメータースキル検定や各種イベントを通じて、若手クリエイターの育成にも努めています。次世代を担うアニメーターのスキル向上を推進することは、アニメ文化の発展にも大きく寄与することでしょう。今回の体験会は、ただのイベントにとどまらず、その後のアニメ業界の動向にも影響を与える重要な機会となりました。今後のアニメ業界の進展が楽しみです。