三井物産と商船三井、英国ニグ港の洋上風力発電事業を共同買収
株式会社商船三井(以下、商船三井)は、三井物産と手を組み、英国スコットランドにあるジーイージーホールディングス(GEG)の保有するニグ港に係る基地港湾事業および、エネルギー産業向けの鋼材加工・機器製造事業の共同買収に関する合意を発表しました。
今後、これらの事業は「Global Energy Service Holding Limited」(GESH)という新たな企業のおかげで運営され、三井物産が51%、商船三井が49%の出資を行います。商船三井の社長、橋本剛氏は「この買収は、持続可能なエネルギーの普及に寄与する重要なステップです」とコメントしています。
英国のニグ港は、エネルギートランジションにおいて中心的な役割を果たしてきました。GEGは2012年以来三井物産からの出資を受けており、クリーンエネルギーの普及を進めるための事業を展開しています。特に、再生可能エネルギー、特に洋上風力は、英国国内でのエネルギー自給率の向上と2050年までのネットゼロ達成を目指す中で重要視されています。ニグ港はスコットランド北海地域にあり、これからも洋上風力の重要な拠点としての地位を強化していく見込みです。
商船三井は、洋上風力発電事業をグループ経営計画「BLUE ACTION 2035」の優先事項と位置づけており、買収を通じて港湾ロジスティックスや海上輸送サービスの高度化を図りたい意向です。これにより、より効率的な再生可能エネルギーの流通と、脱炭素社会の実現に寄与する目指します。
さらに、商船三井と三井物産の連携により、両社の持つ専門性が融合し、基地港湾事業、鋼材加工・製造事業を核にしたサプライチェーンの強化が期待されます。商船三井は、ニグ港を欧州の洋上風力発電や海洋開発における主要拠点と考えており、今後の需要が高まることを踏まえて、長期的なビジョンを描いています。
最終的に、この買収は2025年の夏頃に完了する予定であり、商船三井と三井物産の共同努力が新たなビジネスチャンスを生み出し、持続可能な経済成長と環境負荷の低減に貢献することが期待されています。今後の展開に目が離せません。