2025年関東の5G通信速度調査:最新結果と傾向
2025年12月、株式会社ICT総研は関東地方における5G通信速度の実測調査を行いました。調査対象は東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、栃木県、群馬県の1都6県で、計132地点からのデータを集めました。
調査の概要
調査は、7月からの全国調査に引き続き、関東地方に焦点を当てて行われました。主要な通信事業者はNTTドコモ、au(KDDI)、ソフトバンク、楽天モバイルの4社で、測定端末にはGoogle Pixel 7aを使用し、インターネット速度テストサイトを利用して通信速度とレイテンシを計測しました。
調査は12月1日から19日の閑散時間帯に行われ、駅ホームや県庁、大学、空港など、利用者が多い地点を中心に行った結果、下り(ダウンロード)および上り(アップロード)の通信速度が測定されました。
下り速度の結果
調査結果によると、132地点の下り通信速度では、auが151.5Mbpsでトップでした。続いてソフトバンクが148.8Mbps、NTTドコモが143.4Mbps、楽天モバイルは47.0Mbpsと続きました。全体の平均は122.7Mbpsで、関西地方(139.9Mbps)よりも遅い結果となりました。特に、都県ごとに見ると、東京都や茨城県ではNTTドコモがトップ、神奈川県と埼玉県ではauが優勢であり、千葉県はソフトバンクがトップでした。
受信地点の比率
全体の5G受信地点の比率は78.2%と、関西地方を上回り全国でも最も高い数字でした。駅ホームとそれ以外の地点では、「駅以外」がやや高い結果でしたが、大差はありませんでした。5G受信地点の比率で見るとどちらもauが上位を占めています。
レイテンシの結果
レイテンシ、つまり通信の遅延時間については、楽天モバイルが3.7ミリ秒で最短でした。次いでNTTドコモは16.2ミリ秒、auは19.0ミリ秒、ソフトバンクは21.0ミリ秒と続いています。全体の平均は15.0ミリ秒で、他の地方と比較しても良好な値です。
下り速度の地点別結果
調査で最速となったのは神奈川県のラゾーナ川崎で、下り速度は312Mbpsに達しました。次に川口駅、成田国際空港が続き、最遅地点は渋谷スクランブル交差点で27.9Mbpsという結果に。40Mbpsを下回ったのは渋谷を含む数カ所でした。
最後に
ICT総研は今後も通信速度や接続の安定性についての実測データを定期的に提供し、利用者にとって有益な情報を発信する計画です。調査の結果を通じて、各社の特徴を理解し、より良いサービス選びにつなげていただきたいと思います。