JR九州、次世代バイオ燃料の実証試験を開始
JR九州グループは、全社を挙げて環境への配慮を実践し、「JR九州グループ環境ビジョン2050」を掲げています。このビジョンのもと、同社は地球温暖化の原因であるGHG(温室効果ガス)排出量の削減や脱炭素社会の実現に向けた事業展開を進めています。そして、その取り組みの中で、鉄道車両の脱炭素化を目指し、次世代バイオ燃料(HVO)を軽油の代替燃料として使用する事業を検討してきました。
この度、JR九州は、構内での試運転を成功裏に終え、営業列車での実証試験を開始する運びとなりました。これにより、将来的にバイオ燃料の導入が実現するかどうかの重要なデータが得られることでしょう。
次世代バイオ燃料とは?
次世代バイオ燃料、通称HVO(Hydrotreated Vegetable Oil)とは、主に廃食用油や植物油を原料とし、水素処理を行うことで精製された再生可能なディーゼル燃料です。この燃料は、化学構造が軽油に非常に近いため、エンジンや燃料タンクの改造が不要で、簡単に導入できる「ドロップイン燃料」として知られています。
JR九州の実証試験では、伊藤忠エネクス株式会社が製造・供給する「FINE DIESEL」を使用します。この燃料は、軽油に最大40%のリニューアブルディーゼルを混合したものです。そのため、エンジンの従来の性能を保ちながらも、環境に配慮した運行を進めることが期待されています。
実証試験の詳細
実証試験は、YC1系車両を使用して行われます。試験車両の3両編成のうち1両には定期的にHVOが給油されます。この試験は2026年5月27日から2028年3月までの期間で行われる予定です。
走行する線区には、長崎本線の江北駅から長崎駅間(長崎旧線を含む)、佐世保線の江北駅から佐世保駅間、大村線の早岐駅から諫早駅間が含まれます。この試験車両には、バイオ燃料の使用を示すステッカーが車内外に掲示され、乗客への周知も図られます。
まとめ
JR九州の次世代バイオ燃料の導入に向けた実証試験は、環境への取り組みがどのように鉄道業界に影響を与えるのかを示す重要な一歩です。脱炭素社会の実現に向けた取り組みは、これからも続いていくことでしょう。試験結果がどのような形で現れるのか、多くの人々が注目しています。