水素利用の工事実験
2024-08-09 11:16:33

大林組が水素を活用した高速道路の工事実験を実施

大林組が新たな水素技術を導入した工事実験



株式会社大林組が、大分自動車道でののり面補修工事において、水素を利用した新しい試みを行いました。具体的には、電動ミニショベルの充電に可搬式の水素混焼発電機を設置し、その実証実験を行いました。本実験では、電動化建機の普及とともに水素の活用方法についての課題を洗い出し、持続可能な建設工事のあり方を模索しています。

実験の背景と目的



現在、建設業界における環境問題への対応が求められています。その中で、施工段階のCO2排出を削減するためには、電動化建機が有効とされています。しかし、特に配電網が整っていない地域では、電動機械を運用するための給電インフラの整備が大きな課題となります。今回の実証実験は、そうした状況を打破するための一環です。

大林組は、コマツと連携して、GX建設機械として認定された電動ミニショベル「PC30E-6」を使用し、水素混焼発電機による電力供給を行いました。この試みは、電動化建機の実用性を確認し、さらに水素という新しいエネルギーの可能性も探るものです。

実施内容と成果



実験は2024年7月8日から19日まで行われました。施行場所は大分自動車道であり、そこで土砂の積み込み作業が行われました。事前には、大林組の西日本ロボティクスセンターで運用シミュレーションを行い、そのデータをもとに現場に導入しました。

水素混焼発電機は、大林組が大分県玖珠郡九重町で製造した水素を燃料として使用しました。この結果、軽油だけを使用した場合と比較して、充電時のCO2排出量は約40%削減することに成功しました。

今後の展望



大林組は、今年度から計画的にGX建設機械の導入を進める方針を掲げています。本実証実験で得られた知見を基に、今後の導入戦略を立てていく考えです。また、コマツもお客様のニーズに応じた給電ソリューションの提供を目指し、水素や発電機に関するノウハウを蓄積していきます。

持続可能な未来に向けて、建設業界における水素の活用がどのように進展していくのか、今後の動向が注目されます。


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会社情報

会社名
株式会社大林組
住所
東京都港区港南2-15-2品川インターシティB棟
電話番号

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