インドネシアと日本が手を組むAI技術支援事業の発展と展望

AIの技術で未来を切り開く

最近、PT. Timedoor Indonesiaと株式会社MDIUがアフリカや東南アジアなどの新興国においてAIに関する技術支援や開発における業務提携を発表しました。この取り組みは、急速に変化する社会の中で、企業がAIなどの先端技術を利用してビジネスモデルを革新することが求められている中で進められています。特に、日本の少子高齢化による労働力の減少は深刻であり、経済産業省の予測によれば、2030年には最大で79万人分のIT人材が不足するとされています。このままでは日本企業の競争力が低下してしまう危険があります。

しかし、インドネシアをはじめとした新興国には多くの若いIT人材が存在しています。彼らは意欲的でありながら、先端技術、特にAIに関して学ぶ機会が不足しているのが現状です。そのため、技術を習得しても、それをビジネスに活かすフィールドが限られているのが現実です。

業務提携の目的と内容

TimedoorとMDIUは、このような背景から協力し、インドネシアを拠点にAIエンジニアを育成するプログラムを開始します。このプログラムでは、画像認識技術に特化したAIシステムの開発を行い、これを日本をはじめとする企業に提供することで、高品質かつ安価なサービスを実現します。

具体的には、AIを用いることで先進国の渋滞問題の解決策を見出したり、高圧電線の検品作業をドローンとAIを組み合わせて自動化したり、空港でのテロリスク監視システムを構築するなど、社会的な課題の解決に向けたシステム開発が可能となります。このように、多岐にわたる利点が期待されています。

先端技術の教育とメンタリング

また、Timedoorはインドネシアのバリ島を拠点として、現地の若手人材を積極的に採用し、自社独自のトレーニングプログラムを通じて専門技術者を育成してきました。Timedoorは、設立からわずか5年の間に急速に成長を遂げており、今では多くの日系企業やインドネシア大手企業に対してシステム開発を提供するまでに至っています。この新たな取り組みにより、インドネシアを中心とした新興国から多くのAIエンジニアが育成され、より良い社会の実現に貢献していきます。

一方、MDIUは、RPAやAI技術を駆使し、顧客のデジタルトランスフォーメーション（DX）を支援しています。特に、前から進めてきた画像認識技術や自然言語処理（NLP）の研究・開発の経験を生かし、世界中のIT人材がAIの最先端技術を学べるカスタマイズ可能なメンタリングプログラムを開発しました。これにより、日本国内外の受講者が効率よくスキルを高める環境を整えることができるのです。