銀座の田んぼ物語
2025-11-13 15:31:33

銀座の屋上田んぼで酒米「白鶴錦」の稲刈り成功と未来の日本酒に期待

銀座の屋上で育つ「白鶴錦」


白鶴酒造株式会社が展開する「白鶴銀座天空農園」、東京・銀座の屋上で自社開発した酒米「白鶴錦」の稲刈りが10月23日に行われました。当日は、社内のスタッフを中心に約30名が参加し、翌日には61名の小学生も体験に訪れました。肌寒い気候の中、雨も上がり、稲刈りに適した穏やかな天候が訪れ、参加者たちはその日に備えて心を躍らせていました。

この「白鶴銀座天空農園」は、2007年に発足し、都市部でも日本酒文化を伝えるために設立されました。農園のプロジェクトは、屋上緑化や食育だけでなく、日本酒文化の発信を目的としています。最初は多くの人が屋上での米作りに懐疑的でしたが、プランターでの栽培が成功し、2008年に本格的な田んぼを造成。その後、毎年収穫を重ねるごとに米の質を向上させてきました。

地域と共に育つ稲


稲刈りの体験には、地元の小学生も参加しており、2009年からは子どもたちに田植えや稲刈りを教える取り組みが続いています。今年も61名の小学生たちが参加し、収穫の喜びを体験しました。初めは緊張して田んぼに足を踏み入れる子どもたちも、成長していく稲を見て自信を持ち、難しい鎌を使いこなして無事に稲を刈り取ることができました。

毎年、約1,000人の子どもたちがこの素晴らしい体験を通じて、自然とのふれあいや農業の大切さを学んでいます。

酒米「白鶴錦」の品質向上


今年の稲刈りが成功したのは、特に今年の猛暑対策が効果を発揮したからです。昨年の生育不良を受け、新たに排水層を作るなどの努力が実り、無事に稲刈りを迎えることができました。稲は特に成長が早く、出穂してからは実もしっかり付きました。收穫は43.4kgと前年よりも増え、品質も向上しています。お米は前職と共に混じることのない、高品質な「白鶴錦」へと成長しました。

11月12日には行われた穀物検査では、満を持して2等を取得しました。一般的には最高ランクが1等ですが、「白鶴錦」は東京都の登録米ではないため、今回が最高ランクの評価となりました。この成果は、これまでの努力が結果に結びついたことを示しています。

未来の日本酒に向けて


今後、2026年6月にこの収穫した「白鶴錦」で仕込んだ日本酒が数量限定で発売される予定です。銀座の一部店舗での販売も決定しており、多くの日本酒ファンが心待ちにしています。この新たな日本酒は、屋上で育った稲から生まれた特別な一品となるでしょう。

さらに、ついた稲藁の活用も注目されています。これまで廃棄されていた稲藁を、地域活動や飲食店での藁焼きの材料、そして畳に利用するなど、循環型社会を意識した取り組みも進んでいます。「白鶴錦」で作られた畳は、特別な香りがあり、通常の畳よりも高級感が漂います。これらの活動は、SDGsの観点からも意義深いものです。

今後も 白鶴酒造が銀座から日本酒文化の発信を続け、地域と共に育てるプロジェクトとしてますます注目されることでしょう。


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会社情報

会社名
白鶴酒造株式会社
住所
兵庫県神戸市東灘区住吉南町4丁目5番5号
電話番号
078-822-8901

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