新潟県の新たな森林管理法人「新潟・山のバトン」設立
新潟県で新たな森林管理に向けた取り組みが始まります。株式会社GREEN FORESTERSが中心となり、林業事業者や自治体と共に設立した一般社団法人「新潟・山のバトン」がその名の通り森林を次世代に繋ぐ役割を果たします。この法人の設立背景には、戦後植栽されたスギの人工林が伐期を迎え、多くの森林が適切な管理をされずに放置されている現状があります。特に伐採後の再造林が行われないことで、森林の持つ水源涵養や生物多様性を含む機能が衰えつつあるため、この問題を解決するための新たなモデルが求められていました。
「新潟・山のバトン」の目的と特徴
「新潟・山のバトン」は、伐採から再植林、長期育林管理までを一体的に担い、地域の森林資源の管理を持続可能な形で実現することを目指します。
- - 森林所有者の負担ゼロ: 再造林にかかる費用は、企業からの協賛金を用いることで森林所有者が負担することはありません。
- - 業者連携によるワンストップ体制: 伐採や造林、管理を一貫して行う体制が整っており、最長30年間の長期管理契約が可能です。
- - 官民一体のパートナーシップ: 新潟県の村上市が初期会員として参加し、行政との連携を強化。地域の森づくりを促進します。
会員構成と新規会員募集
「新潟・山のバトン」は、伐採会員として有限会社丸実や株式会社中嶋木材、造林会員として青葉組が名を連ねています。また、日本全国に同様の活動を広げるために、賛同を得られる企業や自治体の新規会員を随時募集中です。
今後の展開
具体的には、年間30ヘクタール規模の再造林プロジェクトを進める予定で、さらに進んだカーボンクレジットの創出に取り組むため、J-クレジット制度を活用していきます。加えて、エコツーリズムや地域資源を活かした教育プログラムを通じて、新たな事業展開も視野に入れています。
法人の基本情報
「新潟・山のバトン」は、2025年4月24日に設立され、代表理事には中井照大郎と佐藤剛が就任しました。所在地は新潟県村上市で、森林伐採や再造林、環境教育を主な事業としています。連絡は0254-68-9849または公式ウェブサイト(
新潟・山のバトン公式サイト)から可能です。
このように「新潟・山のバトン」は、地域の森林資源を次世代に繋ぐための新たなモデルケースとして期待されています。国や地域が協力し合い、持続可能な森林管理を進めることができるのか、今後の動向に注目が集まります。