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国立工芸館での特別展「喜如嘉の芭蕉布展」

明日、7月11日（金）から、石川県金沢市の国立工芸館にて開催される「喜如嘉の芭蕉布展」は、重要無形文化財の指定から50周年を記念した意味深い展示です。この展覧会では、戦後に一時消えかけていた芭蕉布の技術復興に果敢に挑戦した故・平良敏子とその工房の作品を中心に、国宝を含む73点の芭蕉布が展示されます。展覧会は8月24日（日）まで、会期中には作品の入れ替えもあります。

展示内容

第1章：芭蕉布の歴史と文様の美

本展では、琉球王国時代にさかのぼり、王族や特権階級向けの華やかな色合いの布地がどのように作られたかを紹介します。明治以降、琉球王国が消滅した後でも、著名な平良敏子が伝統の復興に尽力し、洗練されたデザインを持つ芭蕉布を生み出しました。この章では、その歴史的な名品や、豊かな色彩、伝統的な絣模様の復元に成功した作品が一堂に会します。

第2章：平良敏子の挑戦と成長

岡山県倉敷市で染織を学んだ平良敏子が、戦後、沖縄へ戻り、自ら芭蕉布を制作するまでの歩みを追います。彼女は、マラリアの影響で焼き払われた糸芭蕉の畑を再生させ、その生育から糸の制作、染め、織りまでを手作業で行いました。平良の作品は、手仕事による美しさと色彩の多様性が特徴で、1963年には工房を設立し、1974年には地域のリーダーとして芭蕉布の復興を図ります。

第3章：未来への橋渡し

喜如嘉の芭蕉布保存会と平良敏子が設立した芭蕉布織物工房は現在も積極的に活動を続けており、若い技術者の育成に貢献しています。古典と現代を融合した新たな模様の創出や、未だ織られたことのない衣裳様式への挑戦が行われており、時代に合った芭蕉布の価値を広げていくことでしょう。

展覧会の詳細

• - 会期: 7月11日（金）〜 8月24日（日）
• - 会場: 国立工芸館（石川県金沢市出羽町3-2）
• - 開館時間: 9:30〜17:30（7月18日〜8月16日の金・土曜は20:00まで）
• - 観覧料: 一般900円、大学生600円、高校生400円（団体割引あり）
• - 展示替えあり: 常時57点を展示し、会期中に作品の入れ替えがあります。
• - 休館日: 毎週月曜日（特例あり）

展覧会は国立工芸館主催で、協力団体として喜如嘉の芭蕉布保存会や他の地元団体が名を連ねています。興味のある方は、ぜひ公式サイトもご覧ください。

展覧会公式サイトにてさらに詳しい情報をチェックできます。

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