大腸がん治療の新たな地平
2025-05-08 10:26:00

新しい挑戦、大腸がん治療の未来を切り拓くタンキラーゼ阻害剤RK-582の臨床試験

大腸がん治療の革新に向けた新薬RK-582



公益財団法人がん研究会(理事長:浅野敏雄)と国立研究開発法人理化学研究所(理事長:五神真)が共同で生み出した新薬、タンキラーゼ阻害剤RK-582が、国内で初となる医師主導の第Ⅰ相治験に突入しました。2025年3月には、がん研有明病院にて最初の患者への投与が実施されました。この治験は、進行または再発した大腸がん患者を対象に、安全性や副作用の評価を行うことを目的としています。

タンキラーゼとは



RK-582は、がん抑制遺伝子APCの機能が失われた大腸がん細胞において、増殖を示すWnt/β-カテニンシグナルをブロックすることが確認されています。このシグナルは、大腸がんの約80%において亢進しており、これをターゲットとする新薬の開発が期待されています。

研究開発の背景



日本では、毎年15万人以上が大腸がんと診断され、54,000人以上がこの病気で亡くなっています。進行した段階の大腸がんは非常に治療が難しく、新たな治療選択肢の開発が求められていました。特に切除不能な進行ガンや再発したガンに対しては、多くの患者が絶望的な状況に置かれています。

従来の治療法では解決しきれないケースが多く、タンキラーゼ阻害剤RK-582の開発は、これらの患者に希望をもたらすかもしれません。これは、APC機能の喪失によりWnt/β-カテニンシグナルが亢進した大腸がんに特異的に作用する治療法として期待されています。

臨床試験の詳細



本治験の目的は、RK-582の安全性と忍容性を評価しながら、同時にその有効性を探ることです。治験は厳格な基準をもとに進められ、対象となる患者には十分な説明と同意が得られた上で治療が行われます。この試験の実施は、これまでの非臨床研究の成果をもとに、便器最適化されたデザインで進められます。

治験の進行に伴って、得られたデータは吟味され、患者の経過観察が行われる予定です。治験の結果次第では、世界初のタンキラーゼ阻害剤としての承認を目指すことになるため、その影響に注目が集まっています。

結論



この治験により、大腸がんの治療法が根本的に変わる可能性を秘めたRK-582。新製剤の安全性や有効性が確認されれば、切除不能進行・再発大腸がん患者の新たな光となり得るでしょう。がん研究会は、長年にわたってがん研究・医療に取り組んできた実績をもとに、患者のために革新的な治療法の実現を目指し続けます。今後の進展が待たれます。


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公益財団法人がん研究会
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東京都江東区有明3-8-31
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