韮崎市で行われた茶室の竣工披露茶会
令和7年9月7日、山梨県韮崎市の大村記念公園において、「即翁新座敷茶室」の竣工を記念した特別茶会が開催されました。この茶室は、韮崎市出身の実業家、小林一三氏と親しい関係にあった畠山一清氏の邸宅から移築・復元されたもので、2棟の茶室が完成しました。
茶会には、ノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智博士が主催し、茶道裏千家の次期家元である丹心斎若宗匠や、韮崎市長の内藤久夫氏、山梨大学学長の中村和彦氏などが出席しました。地元経済界や文化関係者も参加し、総勢11名が集まりました。
茶会で使用された茶道具は大村博士と妻の文子さんの思い出の品々であり、訪れた人々は穏やかな雰囲気の中でお茶を楽しみました。特に、床の間に掲げられた掛け軸は、先月亡くなった前家元・千玄室大宗匠が揮毫したもので、故人のエピソードが語られました。
また、茶会終了後、丹心斎若宗匠は隣接する大村博士の生家「螢雪寮」や韮崎大村美術館、さらに開館したばかりの大村智記念館を視察しました。大村博士自らが案内し、若宗匠は多彩なコレクションや、博士の生涯に触れながら、熱心に質問を重ねました。世代を超えた文化的な対話が生まれ、和やかな時間が流れました。
この茶室は韮崎市の文化財に指定されており、地域の伝統文化の拠点となることを目指しています。今後は茶道を学び、体験する場として活用される予定です。
茶室の利用について
「即翁新座敷」と「悠久庵」の一般利用が、10月2日より開始されることが決まっています。利用希望者向けに茶室内部の見学会が開催される予定です。
見学会日時
- - 9月16日(火)10:30~15:00
- - 9月27日(土)10:30~15:00
見学会は事前予約が不要で、指定の時間内に直接訪れることが可能です。
茶室の利用に関する問い合わせ先
韮崎大村美術館
電話:0551-23-7775
韮崎市での古民家体験
韮崎市では、明治42年に建造された古民家「宮久保」のリノベーションも進行中で、泊まれる施設として利用されています。広々とした「繋がる広間」や、訪れる人々が団らんを楽しむことができる民泊スペースが用意されています。自然豊かな環境の中で、古民家の魅力を感じる体験を提供しています。