住友林業が手掛けた木造オフィス、環境に優しい新たな働き方を提案
住友林業株式会社が設計・施工を手掛けた「岐阜海津平田オフィス」が、日本生命保険相互会社の新たな拠点として2026年3月に利用開始される。このプロジェクトは、日本消防の全国100物件に及ぶ木造営業拠点建設計画の第一弾となっており、注目を集めている。
設計と施工のポイント
このオフィスでは、住友林業独自の「ビッグフレーム構法(BF構法)」が採用されており、国産スギを用いた外装や構造躯体が露出されたデザインが特徴的だ。これにより、木の温もりや心地よさを感じることができる空間が実現されている。さらに、この木造建築は従来の鉄骨造やRC造に比べて、CO₂排出量の削減が可能であることが証明されており、エンボディドカーボンはそれぞれ約26%、15%の削減が可能であると試算されている。
環境への配慮と省エネ効果
「岐阜海津平田オフィス」はZEB Ready相当の省エネ性能を持ち、建物の利用時に発生するCO₂排出量も抑制している。使用されている木材の量は約81㎥にのぼり、炭素固定量は約68トンCO₂eに相当する。このオフィスを利用することにより、ただ働く場所としての機能を果たすのみならず、環境への影響を最小限にとどめることにも寄与している。
快適な空間作り
オフィス内部は、木質感を生かした落ち着いたデザインが施されており、休憩スペースや執務エリアにおいても穏やかな空間を提供している。休憩スペースでは天井が露出され、木材が使用されていることで、自然を感じながらリラックスできる場を提供。執務エリアでは、BF構法により約9mのロングスパンが実現されており、壁の少ないオープンな空間が確保されているため、快適な働きやすさを提供している。
今後の展望
住友林業は、今回は岐阜海津平田オフィスを皮切りに今後更なる木造営業拠点を建設する計画を進めている。これにより、木造建築の普及とともに脱炭素社会の実現に向けた取り組みを加速させていく方針だ。
建物の基本情報
- - 所在地:岐阜県海津市平田町今尾861番
- - 用途:事務所(営業拠点)
- - 構造・階数:木造・平屋
- - 敷地面積:1503.15㎡(454.70坪)
- - 延床面積:434.75㎡(131.51坪)
- - 着工:2025年6月
- - 竣工:2026年2月
- - 利用開始:2026年3月
住友林業は、木を中心にしたグローバルな事業展開を行っており、持続可能な社会の実現に向けた画期的な取り組みを推進している。2030年までの長期ビジョンに基づき、木造建築の普及を通じてCO₂の吸収と固定の向上を目指し、環境対策へも力を入れていく方針である。
これからのオフィスとして、環境に配慮したエコな働き方を実現する「岐阜海津平田オフィス」に注目が集まる。これが未来の働き方を示唆する新たなモデルとなることを期待したい。