アイシンがインドでの自動変速機生産に向けた新事業を始動

アイシンがインドでの自動変速機生産に取り組む



株式会社アイシンは、経済産業省の「令和6年度補正グローバルサウス未来志向型共創等事業費補助金」に応募し、インドにおける「インド/日本品質自動変速機の海外生産実証事業」が認可を受けました。このプロジェクトは、日本企業がグローバルサウス地域で行う大型実証事業の支援を目的としています。

この支援により、アイシンはインドで無段自動変速機(CVT)の生産実証に取り組むことができます。すでに、アイシンはインドでeAxleの生産を行っており、今回新たにCVTの現地生産に挑戦します。このCVTはeAxleに比べて構造が複雑なため、生産の難易度が高いとされています。

現在、アイシンはインドにある現地法人、AISIN AUTOMOTIVE HARYANA Pvt. Ltd. (AHL)に生産設備を設置中です。ここで、日本と同等の品質を保持しながらも、低コストでのCVT生産を目指します。また、現地の仕入先の育成を通じて、現地調達の可能性も検討していく予定です。

このプロジェクトは、AHLにとって過去に例のない大規模な先行投資であり、多くのリスクを伴います。特に、初のCVT生産においては技術的・商業的な課題が存在し、それに加えて巨額な初期投資も必要となるため、事業化の判断は慎重に行われる必要があります。そのため、政府からの支援を活用することで、実証事業をスムーズに進め、リスクを軽減することが可能となります。

この取り組みにより、アイシンは海外の競合に先駆けて商業化の意思決定を行い、成長市場での競争優位性を確保する基盤を見据えています。さらに、現地生産が実現することにより、日本からの部品輸出の市場拡大やインドでの雇用創出にも寄与する見込みです。

アイシンのCVTは燃費に優れており、日常の運転に有益な技術として注目されています。この普及により、CO₂排出量の削減にも貢献し、持続可能な社会の実現にも寄与する考えです。今後もアイシンは、環境や社会に配慮した技術開発を継続し、「“移動”に感動を、未来に笑顔を。」という経営理念を実現すべく邁進していく所存です。自動変速機の新たな可能性と未来の展望に、注目が集まります。

会社情報

会社名
株式会社アイシン
住所
愛知県刈谷市朝日町2-1
電話番号
0566-24-8441

トピックス(その他)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。