2016年卒業生の就活事情と企業が見落とすべきでないポイント
2016年卒業予定の就職活動は、従来のスケジュールとは異なり大きな変化を迎えました。特にエントリーシートの締切が迫る中、多くの企業は新卒の採用活動において成功を収めている一方で、苦戦を強いられている企業も目立っています。そこで、「どのような要因が企業の採用活動に影響を与えているのか?」という視点から分析してみましょう。
2016年卒の就活生の特徴
まず、2016年卒の学生たちには共通の特徴があります。それは「志望度」や「自己分析」が不十分なまま就職活動に突入している点です。このため、学生たちは自分が本当にやりたいことや、志望業界の理解が不十分で、ただ先を急ぐ姿勢が見受けられます。
この現象は、インターンシップの実施スケジュールの変化に起因している可能性があります。例えば、経団連加盟企業の選考開始が前年よりも遅くなったため、大学3年生の段階でのインターンシップの募集が急増しました。特に、学生が夏休みに入る8月頃には多くのインターンシップが集中し、これにより学生が参加しやすくなりました。結果、簡単に希望のインターンシップに参加できてしまい、自己分析や企業選定が進まない状況が生まれました。
企業が採用活動でやってはいけない3つのこと
このような状況を受けて、就職支援スクールの我究館では、企業が採用活動を成功させるためのポイントをまとめました。これは特に企業が見逃してはいけないポイントとして注目されています。
1. 事前準備を怠る
まず、従業員と就活生を直接対面させる前に、十分な事前準備が必要です。特に、採用活動に協力する社員が現在の採用環境や学生の気質を理解していない場合、評価は厳しくなります。過去の経験に基づく判断ではなく、今の市場に合った理解が求められます。
2. 機械的な選考
次に、従来通りの一方的な機械的選考に頼ることの危険性です。2016年卒の学生は「人」によって企業を選ぶケースが増えているため、企業側も学生とのコミュニケーションを重視する必要があります。「今不安なことはありませんか?」といった質問を通じて、学生に安心感を与えることが求められます。
3. 学生の判断基準の誤用
最後に、学生を志望度や自己分析の深度によって判断することも避けるべきです。彼らは自分自身を知る過程にあるため、見た目や表面的なものだけで評価してしまうと、優秀な人材を見逃してしまう可能性があります。
企業の採用戦略の再考
以上のポイントを把握して、企業が今後の採用活動で意識すべきことは「学生に対する成長を促す」ことです。選考中に適切なフォローを行い、働くイメージを持たせることで、学生の本当の姿を引き出す努力が求められます。実際にある企業では、少人数での面談を重ねることで「ココで働きたい」と思わせる学生を獲得することに成功しています。
このように、相互に難しさを抱える2016年卒の就活生と採用企業の双方が、未来を見据えた採用戦略を見直すことが重要です。これから始まる2017年卒のインターンシップに向けて、企業自身が学生の本質を捉える努力を続けていくことが、より良い未来への第一歩となるでしょう。
参考リンク