グリーンな街づくりを目指すNTT Comの新たな挑戦とデジタル化の未来

NTT Comが描くグリーンな未来

近年、デジタル技術の進化により、街づくりの在り方も大きく変わろうとしています。その中で、NTTコミュニケーションズ株式会社（NTT Com）は、グリーンでサステナブルなスマートシティの実現を目指して、「スマートシティデジタル実装コミュニティ」を立ち上げました。この取り組みは、建設や不動産業界の専門家たちと協力し、スマートビルのベストプラクティスの確立や先進的なデジタル技術の実装を進めるものです。

スマートシティ実現に向けた背景

NTT Comは過去においても、スマートシティ事業を推進し、様々な街づくりプロジェクトにデジタル技術を導入してきました。例えば、大規模複合再開発やスポーツ施設、宿泊施設など、多岐にわたるプロジェクトです。これらの取り組みは次世代ネットワークインフラやデータプラットフォームの構築、さらにはIoTやAIの技術を活用したサービスの提供を通じて、街づくりのスマート化を進めるものでした。

そして、現在注目されているのは、ビルのスマート化促進です。しかし、従来のアプローチでは、ビルごとに個別の最適化が求められ、開発プロセスの初期段階からデジタル実装を検討することが難しいという課題が生じています。そこでNTT Comは、業界全体のデジタル実装支援を強化すべく、「スマートシティデジタル実装コミュニティ」創設に至りました。

コミュニティの活動内容

このコミュニティでは、業界の有識者が「Smart City Catalyst」として参加し、サポートを行います。コミュニティ内では、ワークショップや勉強会を通じて、デジタル実装の促進や業界課題の解決に向けた取り組みを進めます。また、東京大学のグリーンICTプロジェクトや、独立行政法人のデジタルアーキテクチャ・デザインセンターのガイドラインを参考にし、実際のフィールドでのスマートビル化を推進していく方針です。

デジタル技術で広がる可能性

さらに、IOWN構想やモバイルインフラのシェアリング、グリーンデータセンターなど、次世代技術の活用についても検討が行われています。これらの技術を導入することで、ビル間でのデータ連携が可能となり、建物利用者や管理者、都市開発者それぞれに価値を提供できるようになります。スマートビル化を進めることで、持続可能な社会を実現する一歩に繋がるのです。

今後の展望

このコミュニティでの活動を通じて、得られた知見や成果をNTT Comや参加企業の開発フィールドに展開し、デジタル活用の促進はもちろん、ビルや街区のスマート化を進めることで、真のグリーン・サステナブルなスマートシティの実現を目指していくといいます。

専門家の意見

コミュニティに参加する専門家たちも、その重要性を語ります。東京大学の江崎教授は、デジタルネイティブなインフラがカーボンニュートラルの実現に必要不可欠であり、協力が重要だと述べています。竹中工務店の粕谷氏は、ベストプラクティスの確立が重要で、NTTグループのリーダーシップに期待を寄せています。

このように、様々な立場の専門家たちが協力しながら、NTT Comの新たな挑戦に注目が集まっています。デジタル技術を駆使した未来の社会に向け、各企業が連携し、新しい価値を生み出すことが期待されます。

NTT Comの「スマートシティデジタル実装コミュニティ」が描く未来が、どのように実現されていくのか、引き続き注視していきたいと思います。