国際電気通信連合の世界電気通信標準化総会で未来の通信技術が話し合われる

世界電気通信標準化総会(WTSA-24)について



令和6年10月15日から24日まで、インドのニューデリーにて国際電気通信連合(ITU)による世界電気通信標準化総会(WTSA)が開催されました。
この会議は4年ごとに行われる重要な国際会議で、電気通信の標準化に関する方針や未来の研究活動方向を決定するための場です。164の加盟国から約1,500名が参加し、その中には日本からも41名が訪れました。

1. WTSA-24の概要



今回の総会では、今後4年間の標準化運営に関する決定が行われ、次研究会期に向けての重要人物の任命が行われました。特に我が国からは、谷川和法氏がSG13の議長として再任されるなど、適任者が多く選出されました。つまり、我が国が国際的な通信技術の標準化において重要な役割を果たすことが期待されます。

2. 主な成果



(1)研究委員会の統合


今回の総会では、16年ぶりに研究委員会の統合が合意されました。これにより、SG9(次世代ネットワーク)とSG16(メディアストリーミング)が統合され、新たにSG21が設立されました。これは、より効率的な研究と開発を目的とした試みです。

(2)役職者の任命


次の研究会期に向けて、様々な分野で副議長が選出されました。
具体的には、SG3、SG11、SG12、SG17、SG20、SG21においてそれぞれ日本からの新たな副議長が任命され、これにより国際的な運営や交渉においても我が国の存在感が高まることが期待されます。

(3)決議の承認と新たな項目


8件の新しい決議が承認され、45件の既存の決議も改定されました。このことは、国際標準化の進展を促す重要なステップといえます。

3. 今後の取り組み


総務省は今回の成果をもとに、日本の通信インフラの強化や国際競争力の向上に向けて引き続き努力していく所存です。また、国際的な標準化活動において、積極的にITUの活動に貢献し、質の高い通信技術の国際基準の策定を支援してまいります。

国際電気通信連合によるワークショップやフォーラムが今後も行われ、さらなる技術進化が期待されます。日本が主導的な役割を果たし、今後も利便性と安全性の高い通信環境を構築するための努力が続けられることでしょう。

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