岡山大学が取り組む精神・発達障害者支援の新たな挑戦
国立大学法人岡山大学(学長:那須保友)が、精神・発達障害にかかわる理解を深めるための「精神・発達障害者しごとサポーター養成講座」を開催しました。この講座は、2025年9月4日、岡山大学津島キャンパスの図書館本館3階にて実施され、教職員約25名が参加しました。
参加の目的と内容
この講座の目的は、参加者が正しい知識を獲得し、職場における障害者サポートの役割を果たせるようにすることです。講義では、ハローワーク岡山から招かれた専門家、矢野里香氏が、様々なタイプの精神障害や発達障害の特徴、就労における課題、同僚への接し方などについて実践的な知見を提供しました。
参加者は、障がいを持つ方々と一緒に働くことについて、前向きな意見を多数寄せました。アンケート結果からは、「障がい者と共に働くことができる」との回答が7割を超え、参加者たちが共に学び成長する職場を望んでいることが明らかになりました。彼らは、「多様性のある職場は創造力を促進する」といった意見を持ち、障がい者が持つ強みを生かすことで職場が成り立つと認識しています。
今後の期待と要望
講座参加者からは、「実践的な内容の研修が必要」との声や「具体的な事例を学びたい」という要望も多く寄せられました。また、職場におけるサポート体制についての不安も指摘され、今後の改善が求められています。これは、障がいのある職員がしっかりと能力を発揮できる環境が整えられることへの期待の表れです。
岡山大学は「岡山大学ダイバーシティ&インクルージョンポリシー」に基づき、障がい者雇用を推進しています。さまざまな部署で障がいのある職員が特性に応じた役割を果たし、障がい者と共に働くことが当たり前となる職場環境を構築するための取り組みを続けていく方針です。
地域との連携と未来予想
岡山大学は地域中核・特色ある研究大学としての役割を果たしながら、地域と共に持続可能な社会を構築するための活動にも力を入れています。今後もその取り組みを通じて、障がい者も活躍できる社会の実現を目指していきます。
講座の内容は、障がいに対する理解だけでなく、地域社会全体の意識改革にも寄与することでしょう。参加者の向上心と学ぶ姿勢が、岡山大学にとって新たな明るい未来をもたらすことを期待しています。