なごみの郷システム
2018-03-22 12:04:07

高齢者支援の新たな形、「なごみの郷システム」で地域を支える

高齢者支援の新たな形、「なごみの郷システム」で地域を支える



鹿嶋市のボランティア団体「なごみの郷鹿嶋」は、高齢者の生活を支援するためのSNS「なごみの郷システム」を運用開始しました。このシステムは、株式会社アドトラストと共同で開発され、簡単な操作で高齢者がボランティアに必要な助けを求めることができるウェブサービスです。利用者同士のチャット機能も充実しており、地域の高齢者の生活を多方面からサポートすることを目指しています。

なごみの郷は、高齢者の暮らしを助ける非営利の相互扶助組織として、約10年前に設立されました。この団体は、田舎でのセカンドライフを望む首都圏の高齢者に対して、豊かな自然と温暖な気候が魅力の鹿嶋市を移住先として提供してきました。しかし、移住することで直面する高齢化や地域特有の問題もあります。例えば、車の免許を返上し、病院に行くことが難しくなることや、自分の庭の手入れができなくなることなどです。

そうした悲痛な声を受けて設立されたのが「なごみの郷鹿嶋」です。元気な高齢者が生活サポーターとして困っている高齢者を支え合うという理念のもと、住民同士で助け合う仕組みが構築されています。頼りがいのあるサポーターがサポートをし合うことで、地域の絆がより強固になります。

「なごみの郷システム」は、高齢者が依頼する内容をもとに、適任のボランティアを自動で選び出し、その情報を利用者に通知する仕組みです。たとえば、庭木の剪定が必要な場合は、その分野に経験のあるボランティアが選ばれ、依頼者にお知らせするという流れです。また、女性から病院同行の依頼があった場合は、車を持つ女性ボランティアにマッチングされます。

生活サポーターがその仕事を承諾すると、依頼者に通知が届き、作業が終わった後にはその担当者が事務局に結果報告を行います。この流れにより、会員数が増加した場合でも、事務局側の負担を減らすことができる仕組みが実現されています。現時点では約500名の会員がいますが、なお電話での依頼受付やサポーターの手配が多く、依頼が混雑することもあります。

なごみの郷システムは、インターネットを通じて全ての手続きを完結させるため、運営コストのコントロールが可能です。このウェブサービスは、地方の町や村でも実施でき、超高齢社会における問題解決の一助となると考えられています。多くの地方都市や高齢化が進行している地域からも、導入の問い合わせが届いています。

なごみの郷のボランティアは、特に有償制度が採用されており、買い物や病院同行に対して設定された料金でサービスを提供します。紙面で説明しますと、初めの1時間が1,000円、その後は1時間ごとに500円で、交通費は生活サポーターが自己負担となります。この料金体制は利用者にとっても嬉しいもので、「無料では申し込みにくいが、料金を支払うことで気軽に頼める」との声も好評です。

また、「なごみの郷」は、フリーミアムのビジネスモデルに基づき、地域企業と連携を図ることで、事務局の運営費を法人会員の会費で賄っています。地域活性化に賛同する企業が法人会員として参加し、そこから得られる収益を元に地域に還元する仕組みが確立されました。

このようにして、なごみの郷は地域の高齢化問題に立ち向かえるモデルとして全国へ広がりを見せる準備をしています。高齢者だけでなく若者も関与するこの問題の解決には、地域全体の文化の変革が欠かせないと考えています。皆さんも是非、なごみの郷の活動に注目してみてください。これが鹿嶋の先進的な高齢者支援の形です。

会社情報

会社名
株式会社アドトラスト
住所
東京都渋谷区東3-12-13ベリータ5階
電話番号
03-3539-5655

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