愛媛県新居浜市で開催された蓄電池サマースクールの成果と未来
令和7年8月25日から27日にかけて、愛媛県新居浜市にある新居浜工業高等専門学校(以下、新居浜高専)で、全国の高専生および教員を対象とした「COMPASS5.0(コンパス5.0)蓄電池分野サマースクール」が行われました。これは、次世代のエネルギー技術を担う人材育成を目指すもので、特に蓄電池技術に焦点を当てた内容でした。
開催の背景と目的
新居浜高専は令和5年度から石川工業高等専門学校と連携し、「高専発! Society5.0 型未来技術人財育成事業(COMPASS5.0)」に取り組んでいます。このサマースクールは、蓄電池技術に関心を持つ学生や教員に対して、実際の実験を通してその重要性や基礎知識を深めてもらうことを目的としています。参加者には特別に開発された実験教材が用意され、理論だけでなく実践的な知識も活用できるようになっています。
サマースクールの内容
サマースクールは新居浜高専内で行われ、22名の学生と9名の教員が参加しました。プログラムは以下のような内容でした。
- - 安全教育:実験に先立って、安全に関する教育を受けました。
- - 実験体験:参加者は以下のような実験に取り組みました。
1. ニッケル水素電池の製作と実験
2. ダニエル電池の製作と実験
3. 擬似リチウムイオン電池およびキャパシターの製作と実験
4. リチウムイオン電池セルの製作と実験
- - 産業界からの講話:専門家による講義を通じて実地の視点を学びました。
- - 振り返り時間:全体での振り返りを行い、学びの要点を確認しました。
参加した学生たちは、自身の学びや将来の目標を語る場面が多く見られ、以下のような感想が寄せられました。
- - 「私の高専での学びを活かし、蓄電池技術への理解を深めることで、エネルギーの問題に関わっていきたい。」
- - 「この経験を通じて、環境問題解決に貢献したいと強く思いました。」
今後の展望
新居浜高専は、今後も蓄電池技術の拠点校として、さらなる実験教材の開発に取り組むとともに、産業界や他の高専との連携を深めていく予定です。これにより、次世代のエネルギー技術を支える人材育成に貢献していくことが期待されています。
新居浜工業高等専門学校について
新居浜工業高等専門学校は、1962年に設立された、工業系の高等教育機関です。5学科と3専攻からなる教育プログラムを提供し、地域に密着した教育を行っています。教育理念は「知恵、行動力、信頼」であり、地域との関係を大切にしながら信頼される学校を目指しています。公式ウェブサイトでは、最新の情報やプログラムが紹介されています。
新居浜高専の拠点として、蓄電池技術の進展と人材の育成がますます進んでいくことを願ってやみません。