DeepLがMixhaloの技術を取り込む
2026年6月17日、言語AIの大手企業DeepLが、リアルタイム超低遅延オーディオプラットフォーム「Mixhalo」のチームを迎え入れたことを発表しました。これにより、DeepLの音声翻訳ソリューション「DeepL Voice」は、より迅速で正確かつ信頼性の高い形で、イベントやカンファレンス、カスタマーサポートなど多様な環境での活用が可能となります。
DeepL Voiceの実績
これまでDeepL Voiceは、オンライン会議や対面コミュニケーションでのリアルタイム音声翻訳に利用されてきました。最近行われたSlatorの独立ベンチマーク調査では、Microsoft Teams、Zoom、Google Meetを上回る性能として、翻訳品質スコアは96.4/100、失敗率は4%(市場平均は17%)と評価されています。
このたびMixhaloの技術が加わることで、DeepL Voiceに超低遅延オーディオ配信が組み込まれ、少人数から数万人規模の聴衆に対し、発言の速さや自然さを維持したまま音声や字幕を迅速に届けることが可能になります。
多様な活用シーンの拡大
DeepLのCEO、ヤレック・クテロフスキー氏は、「DeepL Voiceは日々の業務における多言語コミュニケーションを革新しています。Mixhaloの技術を取り入れることで、より広範囲な環境でこの体験を実現できるようになります」と述べています。
Mixhaloは、2016年に設立され、ライブ音響体験の向上を目指して開発されました。特に、遅延の少ない高品質かつ同期音声を、多くの聴衆に同時配信することに特化した技術が特徴です。これまでMLBやNASCARなど著名な企業やイベントで導入されており、その技術力は高く評価されています。
技術連携の進展
DeepLとMixhaloは、すでに技術的な連携を始めており、DeepL Voice APIを通じて、Mixhaloプラットフォームでのリアルタイム翻訳が提供されることになっています。また、Amazon Connectとの連携を利用してカスタマーサポート分野での活用検証も進めている状況です。
DeepLのCTO、セバスチャン・エンダーライン氏は、「音声AIにおいては、迅速さ、品質、安定性が重要です。Mixhaloの技術は、これらの条件を満たす経験を持っています。この知識はDeepL Voiceの拡張にとって非常に価値があります」とコメントしています。
サンフランシスコ拠点の設立
また、DeepLはサンフランシスコに初の拠点を開設しました。米国はDeepLにとって重要な成長市場であり、既に多くの企業が同社のサービスを利用しています。フォーチュン500企業の半数もDeepLを導入している状況です。
設定された拠点により、顧客やパートナーとのつながりが強化され、さらなる成長が期待されています。今後の技術展開では、2026年6月下旬に開催されるGITEX Europe 2026においてDeepLが公式翻訳パートナーとしてリアルタイム字幕の提供を行う予定です。
DeepLの目指す未来
DeepLは、グローバルなビジネスを支えるための言語インフラを構築し、20万社以上の法人顧客と数百万人のユーザーがそのプラットフォームを利用しています。企業が市場や文化の違いを乗り越えて円滑なビジネスを展開できるよう、革新的なAI技術を提供することを目指しています。
この連携により、DeepLとMixhaloの技術革新が、グローバルなコミュニケーションをさらにスムーズにし、より多くの人々に高品質な音声体験を提供することが期待されます。