刺繍の魅力を再発見!上野アーティストプロジェクト2025
東京都美術館にて、2025年11月18日よりスタートした「上野アーティストプロジェクト2025 藩がすくいだす世界」展が、すでに多くの来場者に支持され大好評です。この展覧会では、さまざまな技法を駆使した100点以上の刺繍作品を通じて「刺繍」の新たな魅力を感じ取ることができます。
上野アーティストプロジェクトとは
上野アーティストプロジェクトは、東京都美術館が主催する展覧会シリーズであり、一般公募で集まったアーティストたちの才能を紹介するプラットフォームです。2025年の今年は、刺繍に焦点を当てた展示が行われるのは初めての試みで、過去には絵画や書道作品を主に扱ってきました。このような新しい試みによって、刺繍という繊細な芸術形式の持つ深い意味が引き出されています。
展覧会の見どころ
この展覧会では、「刺繍」の多様性に注目した5名の作家が参加しています。それぞれの表現方法が明確に異なるため、見る者に新しい体験を提供します。
1.
平野利太郎は、日本の伝統的技術を忠実に再現する一方で、現代的な感覚を取り入れた作品を披露しています。
2.
尾上雅野は、毛糸を使用し絵の具のように刺し重ねる手法で、風景や物体を描写し、見る者を夢の世界に誘います。
3.
岡田美佳は、糸やビーズなどさまざまな素材を使い、リアルなモチーフを表現。視覚的な楽しさも重視されています。
4.
伏木庸平は、具体的な図像を作らず、自分との対話を重視していることで、鑑賞者に深い思索を促します。
5.
望月真理は、ベンガル地方の伝統的なカンタに着目し、その表現を通じて地域文化の豊かさを伝えようとしています。
このように、多様な作家による新作が同時に展示されているため、刺繍という形式を通じ、新たな視点から作品を楽しむことができます。
刺繍がもたらす意味と可能性
展覧会のもう一つの魅力は、刺繍という手仕事が持つ深い歴史的背景とその持続的な意味についてです。刺繍はもともと布の修理や装飾のために行われてきましたが、技術の進化を経て現在では多くの作家が芸術作品として昇華させています。その過程で、技術が家庭内で主に女性たちによって担われてきたことも、今展では注目のポイントとなっています。
一心に針を動かす行為は、製作する側にとっての自己表現であり自分自身との対話の手段でもあります。この展覧会は見ているだけでなく、刺繍がもたらす様々な思いや可能性を考える貴重な機会にもなっています。
同時開催の展示も見逃せない!
さらに、同じ会場では「刺繍がうまれるとき―東京都コレクションにみる日本近現代の糸と針と布による造形」という特別展示も行われています。こちらでは、近現代の刺繍とその文化的背景に焦点を当てた資料が展示されており、歴史を知る手がかりとして非常に興味深い展示です。特に、女子美術大学の学生たちが制作した「刺繍画」の展示もあります。
開催概要
- - 展覧会名:上野アーティストプロジェクト2025「刺繍―針がすくいだす世界」
- - 会期:2025年11月18日(火)~2026年1月8日(木)
- - 会場:東京都美術館 ギャラリーA・C
- - 観覧料:一般800円、65歳以上500円、学生・18歳以下は無料
- - 問い合わせ:東京都美術館 03-3823-6921
刺繍によるアートの世界をぜひ体験しに、東京都美術館へ足を運んでみてはいかがでしょうか。