地域密着型ショッピングセンターが開催する「エコマミ公開講座」の魅力

地域密着型「エコマミ公開講座」開催の意義

地域社会の活性化を目指す株式会社KULは、香芝市と広陵町との共催で「エコマミ公開講座」を年2回実施しています。講座では、地元の畿央大学を始めとする奈良県内の大学から招待された専門家たちが、地域の皆様に身近なテーマについてわかりやすく解説します。この講座は、参加者にとっての貴重な学びの場であり、地域コミュニティの形成にも寄与しています。

講座の目的と開催状況

KULのスローガン「“暮らしやすい”をデザインする」の一環として、エコマミ公開講座は生涯学習や文化的好奇心を育むことを目的としています。講座は「健康・長生き」、「趣味・生涯学習」、「子育て・教育」、「生活・環境」の4テーマから毎回1つを選び、選ばれたテーマに関連する3名の講師が講演を行います。

定員は50名で、会場の都合により抽選も行われるほど大人気です。参加者からは、高評価のフィードバックが寄せられ、地域の学びへの関心の高さが伺えます。

第7回エコマミ公開講座の内容

2025年6月29日、第7回エコマミ公開講座がエコール・マミ南館で開催されました。この日は気温が30度を超える厳しい暑さにもかかわらず、50名以上の参加者が集まり、3人の講師の講演に耳を傾けました。

講演内容

1. 「古京から南都へ～平安時代の日記・物語に描かれた奈良・大和～」
講師：西村さとみ（奈良女子大学教授）
西村先生は、奈良時代から平安時代にかけての「奈良」の呼称の変遷をテーマに語りました。文学作品における奈良の描写や、「南京」から「南都」への名称の変遷について詳細に解説されました。

2. 「免疫の力でがんを治す！～2018年のノーベル医学生理学賞は基礎研究から始まった～」
講師：石田靖雅（奈良先端科学技術大学院大学准教授）
石田先生は、ノーベル賞を受賞した本庶佑教授の研究を紹介し、PD-1遺伝子の発見とがん免疫療法の進歩について、おもしろいエピソードと共に話しました。

3. 「口から見直す生活習慣～誤嚥性肺炎から命を守るために～」
講師：山本裕子（畿央大学健康科学部教授）
山本先生は、口腔ケアの重要性やオーラルフレイルの予防について、実演を交えて分かりやすく説明しました。参加者は一緒にマッサージや体操を行うことで、実践的な知識を得ることができました。